香港、新型コロナ感染確認が輸入性も含めてゼロに…ロシアからの入境者に対する水際措置強化=7/12
- 2021/7/12 17:36
- 香港・大湾区
人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。
6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日には検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例とされたが輸入例との関連性確認後に変更)、11日には空港での業務に従事する男性1人がL452R変異株感染確認され、暫定的に市中感染例(感染経路不明)とされる事案があった。
香港政府の発表によれば、7月12日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数はゼロだったとのこと。市中感染、輸入性とも感染確認ゼロとなるのは6月17日以来となる。市中感染確認ゼロは2日ぶり。
目下、香港では11日に変異株感染確認された患者の密接接触者及び関連先を対象としたウイルス検査が広範囲で展開されているが、これまでのところ検査対象者の中から新たな感染確認例は出現していない。
7月12日夕方時点で、翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。
このほか、香港政府は12日、ロシアに対する新型コロナリスク地域カテゴリーを「A2高リスク」に引き上げると発表。15日以降、水際措置が強化され、香港行き航空機搭乗時に72時間以内の新型コロナPCR検査陰性証明の提示、香港到着後は検疫用指定ホテルで21日間の隔離検疫と検疫期間中の4回の検査、隔離検疫期間満了後に7日間の自己観察、香港到着後26日目にコミュニティ検査センターでの強制検査を受けることが求められる。政府はリスクカテゴリー引き上げの理由として、ロシアにおいて再流行が持続しており、ロシアから香港へ到着した人の中から複数のL452R変異株ウイルス感染例が確認されていることを挙げた。
香港における過去14日間(6月28日〜7月11日)累計の新規感染確認は34人で、内訳は輸入性が32人、輸入関連性が1人、市中(感染経路不明)が1人。ここまでの累計感染確認数は1万1952人(擬似事案1人含む)。
香港の7月11日午後8時時点のワクチン接種率は38.1%(1回目の接種完了)、26.5%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は439万6625回、1日あたり接種回数は5万4966回(7日移動平均値6万2126回)。
6月21日に香港における市中感染確認ゼロ14日間を達成したことを受け、すでに450日以上にわたって市中感染ゼロが続くマカオとの往来制限緩和に関する協議が両政府間で正式にスタートした。現時点で具体的なスケジュール及び詳細条件は未発表ではあるものの、香港の感染経路不明の市中感染ゼロが14日にわたって維持できれば条件付きで隔離検疫なしでの両地の往来が実現するとされている。ただし、11日に感染経路不明の変異株感染例が出現したことを受け、状況は流動的となった。