香港、新型コロナ市中感染確認44日連続ゼロ…輸入性は5人=7/21
- 2021/7/21 15:57
- 香港・大湾区
人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。
6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日には検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)があった。
香港政府の発表によれば、7月21日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は5人で、すべて輸入性(海外からの入境者)とのこと。市中感染確認例は44日連続ゼロとなった。
この日の輸入性感染確認例のうち3人はバングラデシュ、カンボジア、アラブ首長国連邦からの到着者で、1人がL452R変異株に感染していた。残る2人は13歳の11歳の姉弟で、16日にサウジアラビアから到着。指定ホテルでの隔離検疫免除の対象だったことから、香港島のクオリーベイ地区にある自宅マンションで自己隔離となり、到着後3日目に提出したサンプルから陽性反応が検出され、感染確認に至ったもの。姉はL452R変異株に感染していた。変異株感染例であることを受け、香港当局は姉弟の自宅マンション一帯を局地ロックダウンして強制ウイルス検査を実施したが、これまでのところ新たな感染確認例は出現していない。なお、複数の香港メディアが姉弟はサウジアラビア領事の子女であると報じている。
翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。
香港における過去14日間(7月7日〜20日)累計の新規感染確認は21人で、内訳は輸入性が20人、輸入関連性が1人。ここまでの累計感染確認数は1万1971人(擬似事案1人含む)。
香港の7月20日午後8時時点のワクチン接種率は42.5%(1回目の接種完了)、30.4%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は495万3552回、1日あたり接種回数は6万1596回(7日移動平均値6万2116回)。香港政府は、このペースを維持すれば、9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とされる接種率7割を突破できるとの見通しを示している。
香港政府はマカオ及び広東省との間で往来制限緩和(隔離制限免除での往来)の実現に関する協議を進めているとしているが、これまでのところ具体的なスケジュール等に関する詳細は明らかにされていない。