人口約750万人の香港では、昨年（2020年）11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

　6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日には検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例（いずれも当初市中感染例からのからの変更）があった。

　香港政府の発表によれば、7月26日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は輸入性（海外からの入境者）を含めてゼロとのこと。香港における新規感染確認ゼロは7日ぶりで、今月5度目。市中感染確認例は49日連続ゼロとなった。また、最後に輸入関連性感染確認からも14日超が経過した。

　翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群（初歩感染確認者）は5人以下という。

　香港における過去14日間（7月12日〜25日）累計の新規感染確認は27人で、全て輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万1979人（擬似事案1人含む）。

　香港の7月25日午後8時時点のワクチン接種率は44.6%（1回目の接種完了）、32.9%（2回目の接種完了）となっている。累計接種回数は527万0072回、1日あたり接種回数は5万5986回（7日移動平均値6万3323回）。9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とされる接種率7割を突破できる見通し。

　香港政府はマカオ及び広東省との間で往来制限緩和（隔離制限免除での往来）の実現に関する協議を進めているとしているが、これまでのところ具体的なスケジュール等に関する詳細は明らかにされていない。

香港のイメージ＝香港島・中環にて本紙撮影