香港、新型コロナ市中感染確認58日連続ゼロ…輸入性は2人=マカオのデルタ株感染患者の密接接触者1人が香港入り=8/4

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日には検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)があった。

 香港政府の発表によれば、8月4日午前0時時点集計の単日(8月3日)の新規感染確認数は4人で、いずれも輸入性(海外からの入境者)とのこと。市中感染確認例は58日連続ゼロとなった。

 輸入性の患者2人は7月29日に米国から到着した女性と同31日にドバイから到着した2人で、いずれもL452R変異株感染とのこと。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は1人で、建設作業員の男性。外遊記録、ワクチン接種歴ともないが、今年3月から現在に至るまで定期的にウイルス検査を受けており、5月以降は2週間に一度の頻度だったという。直近で提出したサンプルを検査した結果、初歩陽性となり、CT値が35〜38と高めだった(ウイルス量が少ない)ことから、再陽性とみられるとした。入院後の検査はいずれも陰性で、抗体テスト結果は陽性とのこと。

 香港における過去14日間(7月21日〜8月3日)累計の新規感染確認は29人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万1997人(擬似事案1人含む)。

 香港の8月3日午後8時時点のワクチン接種率は49.0%(1回目の接種完了)、37.1%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は585万6762回、1日あたり接種回数は6万8700回(7日移動平均値6万5023回)。9月末までに政府が免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割を突破できる見通し。

 このほか、香港衛生当局では、7月下旬以降、南京空港でのクラスターに端を発したデルタ株の流行が中国各地へ拡大しており、マカオにも波及する中、香港も重大な脅威に直面しているとの見方を示し、香港、中国本土、マカオの三地の関連当局同士でコミュニケーションを密にするとした。

 マカオでは3日に一家4人のデルタ株感染があったばかり。このうち12歳の女子中学生1人が学校行事(30人規模)で7月19日から25日にかけて中国の西安訪問歴があり、感染源として南京空港クラスターとの関連が濃厚とされている。香港衛生当局は4日、この患者と渡航先で同室だった13歳の女子中学生(密接接触者)が8月2日に隔離検疫免除プログラムを使って香港入りしていたことがわかったと発表。すでに検疫センターに収容されており、検査結果は陰性、症状も出ていないという。

 香港衛生当局では、上述の再陽性とみられる男性の住居周辺及びマカオのデルタ株感染者の密接接触者の香港での滞在先と立ち寄り先などを強制ウイルス検査の対象とした。また、4日以降、マカオが隔離検疫免除プログラムの対象から外れた。

香港のイメージ=香港島・中環にて本紙撮影

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