マカオ、新型コロナワクチン接種率が約5割に…40代が7割達成で最多、60歳以上と20歳以下は約2割にとどまる

 人口約68万人マカオでは、今年(2021年)2月上旬から新型コロナワクチン接種がスタートしており、すでに広く市民が接種を受けることができる体制が整っている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは8月11日夕方の記者会見において、最新のワクチン接種率を明らかにした。同日午後2時時点の接種率は43.5%で、接種対象年齢の12歳以上人口に限ると49%とのこと。年齢層別では、40〜49歳が7割を達成しており、最多に。一方で、60歳以上の高齢者と20歳以下の青少年の接種率はいずれも約2割に低迷しているという。

 目下、マカオでは独ビオンテック製のmRNAワクチン「Comirnaty」と中国医薬集団(シノファーム)製の2種のワクチンが使用されており、接種希望者は好みのものを選択することができる。独ビオンテック製のmRNAワクチン「Comirnaty」は日本で「ファイザー」と呼ばれているものに相当する。香港・マカオ地区では中国の復星医薬(フォースン・ファーマ)が代理となっている。

 マカオ政府は早期に人口の約2倍に相当するワクチンを確保(2回接種が前提のため)し、順次マカオへ届いている。ワクチンの数は充足し、接種キャパシティも1日あたり最大1万回体制を整えており、広く接種の門戸が開かれている状況だが、接種率は政府が免疫の壁を構築するための目標として掲げる7割には遠く、早めの接種を呼びかけている状況だ。

 なお、マカオでは8月3日に約490日ぶりとなる市中感染確認があった(一家4人のデルタ株感染)。7月下旬から続く南京空港クラスターに絡む輸入関連性事案とみられる。これを受けて、4日から3日間にわたって全市民を対象としたPCR検査が実施され(結果は全員陰性)、医療資源を集中させる目的でワクチン接種が一時中断されたが、PCR検査が完了した後に再開されている。

 香港におけるワクチン接種率はマカオをやや上回っており、8月10日午後8時時点のワクチン接種率は52.4%。

ビオンテック製のmRNAワクチンの接種を受けるマカオ居民(資料)=2021年3月3日(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センター)

関連記事

最近の記事

  1.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  2.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  3.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  4.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  5.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun