マカオ 2021年8月貨幣・金融統計公表…マカオ居民の預金残高は3ヶ月連続下落

 マカオ政府金融管理局は10月5日、今年(2021年)8月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.1%上昇、通知預金は1.6%下落となり、M1は1.1%下落。これと同時に、準通貨負債は0.4%下落。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.5%下落の6871億マカオパタカ(日本円換算:約9兆4994億円)となった。前年同月との比較では、M1が2.4%上昇、M2が2.1%下落。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが35.3%、香港ドルが50.0%、人民元が5.9%、米ドルが7.2%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.5%下落の6676億マカオパタカ(約9兆2298億円)で3ヶ月連続下落、非居民による預金残高については8.5%上昇の3970億マカオパタカ(約5兆4887億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.3%減の2644億マカオパタカ(約3兆6554億円)で2ヶ月連続下落となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は2.1%上昇の1兆3290億マカオパタカ(約18兆3740億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.6%、52.5%、5.0%、21.3%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から1.2%増の5643億マカオパタカ(約7兆8017億円)。対外民間部門への融資は0.3%上昇の7483億マカオパタカ(約10兆3472億円)。民間部門へ融資額は合計で0.7%増の1兆3127億マカオパタカ(約18兆1515億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ15.8%、38.1%、12.9%、29.6%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年8月末時点で前月末から1.0ポイント上昇の60.6%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.3ポイント下落の98.8%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ68.8%、59.0%水準。不良債権比率は前月末から横ばいの0.36%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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