香港、新型コロナ新規感染確認例が輸入性を含めてゼロに…1週間ぶり、市中感染確認に限ると2日連続=10/10
- 2021/10/10 14:39
- 香港・大湾区
人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。
6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)、10月8日に空港カーゴ部門従事者(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があったが、市中における連鎖的な伝播は出現していない。
香港政府の発表によれば、10月10日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は輸入性(海外からの入境者)を含めてゼロだったとのこと。10月3日以来、1週間ぶりとなる。市中感染確認例に限ると2日連続ゼロを維持した。
香港における過去14日間(9月26日〜10月9日)累計の新規感染確認は76人で、内訳は輸入性事案が75人、市中感染事案(感染経路不明)が1人。ここまでの累計感染確認数は1万2262人(擬似事案1人含む)。
香港の10月9日午後8時時点のワクチン接種率は67.3%(1回目の接種完了)、63.4%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は880万1428回、1日あたり接種回数は69回(7日移動平均値1万2346回)。9日の接種回数が少ない理由については、台風の接近に伴い警報(シグナル8)が発出されたことを受け、市内各所に設けられた接種ステーションがクローズしたため。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数が落ち込む日もあり、ここまで未達成が続いている。
香港衛生当局では、近日の輸入性感染確認例のうち、ワクチン接種を完了している患者も少なくないとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)及び外地における不必要な大型集会やイベントへの参加を控えるとともに、外地滞在中はマスクの着用し続け、個人・環境衛生管理に努めるよう呼びかけている。
このほか、香港衛生当局は10日、外地における香港在住者の感染確認例1件について調査中であることを明らかにした。該当者は香港・ランタオ島の東湧に居住するキャビンクルーの女性で、10月7日にキャセイパシフィック航空CX101便で香港からオーストラリアへ向かい、同日現地到着後に受けた検査結果が陽性だったという。なお、患者が香港出発前の6日に香港で受けたPCR検査結果は陰性、3月と4月に香港で新型コロナワクチンを2回接種済みだったとのこと。潜伏期間中に香港滞在歴があることから、患者の香港の立ち寄り先周辺が強制ウイルス検査の対象とされた。