第68回マカオグランプリ、コロナ禍で規模縮小して開催へ…3日間、レースは6種

 1954年にスタートした歴史あるモータースポーツの祭典、マカオグランプリ(マカオGP)。市街地の一般道路を転用した全長6.2kmの「ギアサーキット」を舞台に毎年11月中旬に開催されている。

 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行が長期化する中だが、10月25日に組織委が会見を開き、今年の第68回大会の開催が正式アナウンスされた。

 ただし、昨年来厳格な水際措置が講じられ、外国からのレース関係者及び観光客のマカオ来訪が困難な状況が続く中、前回大会に続いて規模を縮小しての開催を余儀なくされる。

 第68回大会の開催期間は、昨年に続いて例年から1日短い3日間(11月19〜21日)。期間中に開催されるレースは後述の6種で、前回から1種増に。前回と同じく大会としての冠スポンサーはないが、6種のレースにマカオのカジノ運営6社それぞれスポンサーし、企業名を冠するかたちとなる。

 6種のレースは「SJMフォーミュラ4(F4)マカオグランプリ」、「サンズチャイナマカオGTカップ」、「ギャラクシーエンターテインメントマカオギアレース(ツーリングカー)」、「メルコマカオツーリングカーカップ」、「MGMグレーターベイエリアGTカップ」、「ウィンポルシェカレラカップチャレンジ」。

 フォーミュラカーによるレースのカテゴリーは例年F3だが、前回に続き今大会でもF4に。また、ツーリングカーとGTカーのレースについても、それぞれWTCR、GTワールドカップではない。モーターサイクルグランプリを含め、マカオグランプリの4大看板レースと称されるレースがゼロという異例の大会が続くことになる。

 主催者は、今大会の開催を通じて、対外的に観光都市マカオの安全性をアピールするとともに、地元の観光業、ホテル業、飲食業をはじめとする各業界の復調を促すきっかけにしたいとしている。

なお、第68回大会の開催にかかる予算は約1.7億マカオパタカ(約24億円)を見込んでいるとのこと。第67回大会は2.2億マカオパタカ(約31億円)の予算に対して、1.7億マカオパタカで収まったためとした。参考までに、通常規模での開催だった第66回大会では2.7億マカオパタカ(約38億円)。

第68回マカオグランプリ開催概要発表会の様子=2021年10月25日、マカオ科学館にて本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  3.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  4.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  5.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun