香港、新型コロナ市中感染確認37日連続ゼロ…輸入性は貨物機クルー1人のみ=11/14

 人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)、10月8日に空港カーゴ部門従事者(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があったが、市中における連鎖的な伝播は出現していない。

 香港衛生当局の発表によれば、11月14日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は1人で、輸入性(海外からの入境者)とのこと。市中感染確認例に限ると37日連続ゼロを維持した。

 輸入性の患者はキャセイパシフィック航空の貨物機クルーの男性(53)で、11月7日にドイツからCX3166便で香港香港空港へ到着。指定施設での隔離検疫免除対象者で、九龍・大角咀地区にある自宅に戻っていた。その後、コミュニティ検査センターで採取した検体が陽性となり、感染確認に至ったもの(L452R変異株)。新型コロナワクチン接種歴については、今年3月から4月にかけて2回、さらに11月11日に3回目のブースター接種も済ませていた。香港衛生当局が13日夜から患者の自宅周辺一帯を局地ロックダウンし、範囲内の全住民に対する強制検査を実施したが、これまでのところ新たな感染確認例は出現していない。

 香港における過去14日間(10月31日〜11月13日)累計の新規感染確認は35人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2382人(擬似事案1人含む)。

 香港の11月13日午後8時時点のワクチン接種率は69.3%(1回目の接種完了)、66.4%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は917万9543回、1日あたり接種回数は2万0834回(7日移動平均値1万2705回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数の低迷が顕著で、11月に入って以降も未達が続く。なお、11月11日から3回目の接種(ブースター接種)がスタートし、上述の接種回数には3回目も含んだものとなっている。3回目の接種回数は1日あたり9720回、累計では3万6689回に。

 香港衛生当局では、近日の輸入性感染確認例のうち、ワクチン接種を完了している患者も少なくないとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)及び外地における不必要な大型集会やイベントへの参加を控えるとともに、外地滞在中はマスクの着用し続け、個人・環境衛生管理に努めるよう呼びかけている。

香港国際空港(資料)-本紙撮影

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