マカオ、2021年3Qの旅客総消費額は対前年3.7倍増…インバウンド旅客大幅増と1人あたり平均消費の上昇受け

 マカオは人口約68万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

 昨年(2020年)は1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症防疫対策の一環で入境制限を含む厳格な水際措置が講じられた影響でインバウンド旅客数が激減。ただし、マカオと中国本土における流行状況が落ち着いたことから、昨年第3四半期以降にかけて両地の間の往来制限は段階的に緩和された。以降、中国本土からのインバウンド旅客が戻りつつある状況。

 マカオ政府統計調査局は11月18日、今年第3四半期(2021年7〜9月)の旅客消費調査(ギャンブル消費を除く)結果を公表。インバウンド旅客数が1.4倍増、1人あたり平均消費が上昇したことを受け、旅客総消費額は3.7倍増となる48.0億マカオパタカ(日本円換算:約684億円)に。内訳は宿泊を伴う旅客が4.8倍増の42.2億マカオパタカ(約601億円)、日帰り旅客が1.0倍増の5.8億マカオパタカ(約83億円)。今年第3四半期までの累計旅客総消費額は前年同時期から2.0倍増となる181.4億マカオパタカ(約2584億円)。

 今年第3四半期の旅客1人あたりの平均消費額は前年同時期から94.7%増となる2626マカオパタカ(約3万7410円)に。中国本土旅客の限ると93.4%増の2597マカオパタカ(約3万7000円)で、中国本土の個人旅客については52.3%増の5917マカオパタカ(約8万4300円)だった。このほか、宿泊を伴う旅客の1人あたり平均は74.8%増の4994マカオパタカ(約7万1150円)、日帰り旅客は2.4%増の590マカオパタカ(約8410円)。

 消費分類別では、ショッピングが全体の61.0%を占めた。以下、宿泊が18.6%、飲食が15.9%の順。旅客1人あたり平均のショッピング消費額は前年同時期から77.6%増の1603マカオパタカ(約2万2840円)で、購入品目別では衣料品が22.4%増の501マカオパタカ(約7140円)、ハンドバッグ・靴類が5.3倍増の313マカオパタカ(約4460円)。渡航目的別ではバケーションを目的とした旅客の1人あたり平均消費額が最も高く、36.1%増の5574マカオパタカ(約7万9410円)に。次いで、ショッピング目的が1.9倍増の3019マカオパタカ(約4万3010円)。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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