香港、新型コロナ市中感染確認73日連続ゼロ…輸入性は7人、オミクロン株感染者は累計19人に=12/20
- 2021/12/20 16:57
- 香港・大湾区
人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。
6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)、10月8日に空港カーゴ部門従事者(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があったが、市中における連鎖的な伝播は出現していない。
香港衛生当局の発表によれば、12月20日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は7人で、すべて輸入性(海外からの入境者)だったとのこと。市中感染確認例に限ると73日連続ゼロを維持した。
輸入性の患者は12月16〜19日にかけて英国(3人)ポーランド・ドイツ(カタール経由)、米国(日本経由1人、直行便2人)から空路香港へ到着した男女。全員新型コロナワクチンを2回または3回接種済みで、6人がL452RまたはN501Y変異株感染、残る1人についてはウイルス量不足で変異株感染の有無を調べる検査が実施できなかったとのこと。
香港における過去14日間(12月6日〜19日)累計の新規感染確認は66人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2534人(擬似事案1人含む)。
香港の12月19日午後8時時点のワクチン接種率は71.8%(1回目の接種完了)、68.4%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は975万1659回、1日あたり接種回数は1万3767回(7日移動平均値1万4832回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数の低迷が顕著で、11月23日にようやく達成された。なお、11月11日から3回目の接種(ブースター接種)がスタートし、上述の接種回数には3回目も含んだものとなっている。3回目の累計接種回数は30万8101回。
このほか、香港衛生当局は12月20日、香港で新たに5人のオミクロン変異株の感染者が確認されたことを明らかにした。ナイジェリア、イタリア、英国(3人)からの入境者。香港で確認されたオミクロン株感染者は累計19人となった。また、同月19日にキャセイパシフィック航空CX845便で米国ニューヨークから香港に到着した乗客のうち3人が空港での検査で感染確認されたことが香港の防疫措置規則に違反するとし、同社が運航するニューヨーク出発便を2022年1月2日まで香港乗り入れ禁止処分とすることを発表。
香港衛生当局では、新型コロナの世界的な流行は依然として非常に深刻な状況にあり、より感染力の強い変異型ウイルスの症例が増加、またワクチンを接種した人の感染報告もあるとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)よう強く呼びかけている。