香港、新型コロナ新規感染確認26人…うち1人が市中感染=1/2

 人口約740万人の香港では、2020年11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、2021年5月にかけて状況が落ち着き、同月末までに終息した。

 6月以降も外遊歴のない人(多くが空港業務従事者)の散発的な感染確認があったものの、長く市中における連鎖的な伝播は出現していなかったが、大晦日に検疫規則違反の航空会社クルー(オミクロン変異株感染)をきっかけとしたレストラン「望月樓」店内での伝播が出現したことが判明し、83日にわたって続いた市中感染確認例ゼロ記録がストップすることとなった。

 香港衛生当局の発表によれば、1月2日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は26人(無症状17人含む)で、内訳は輸入関連性の市中感染が1人、輸入性(海外からの入境者)が25人。24人が変異株感染で、2人が変異株の有無を調べる検査の結果待ち。市中感染確認例の出現は2日ぶりで、患者は望月樓で先に感染確認された客と同一卓にいた女性とのこと。レストラングループの感染確認者は累計4人となった。翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)の中にも望月樓に居合わせた客という。望月樓関連では、すでに約340人が密接接触者または二次接触者として検疫センターに移送されている。

 輸入性の患者25人はインド(アラブ首長国連邦経由)、カナダ(2人)、米国(2人、航空会社クルー1人含む)、フランス・スペイン(オランダ経由)、スペイン・英国・フランス・ベルギー・ポルトガル・フィンランド(オランダ経由)、イタリア・フランス(オランダ経由)、デンマーク・英国(オランダ経由)、フランス(オランダ経由)、オースオラリア(2人)、英国(トルコ経由)、米国・フィンランド、フィリピン(7人、すべてホームヘルパー)、米国・英国(3人)から空路香港へ到着。

 オランダ経由で到着の患者6人は12月31日のKLMオランダ航空KL819便、米国・英国から到着の患者3人は1月1日のキャセイパシフィック航空CX216便の搭乗者で、いずれも香港国際空港での検査で感染確認された。香港の防疫措置規則に違反により、両社が運航するアムステルダム及びマンチェスター出発便が1月15日まで香港乗り入れ禁止処分となった。目下、複数の航空会社が同様の処分を受けている。

 香港における過去14日間(12月19日〜1月1日)累計の新規感染確認(陽性)数は148人で、輸入関連性事案(市中)が4人、輸入性事案が144人。ここまでの累計は1万2693人。

 このほか、香港の1月1日午後8時時点のワクチン接種率は72.5%(1回目の接種完了)、69.3%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は994万3840回、1日あたり接種回数は1万8217回(7日移動平均値1万5953回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は昨年9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数の低迷が顕著で、11月23日にようやく達成された。また、11月11日から3回目の接種(ブースター接種)がスタートし、上述の接種回数には3回目も含んだものとなっている。3回目の累計接種回数は39万5025回。1月1日からブースター接種の対象が拡大された。

香港のイメージ=香港島・中環にて本紙撮影

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