中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は約2.3万人…上海市が95.2%占める、一部の区では沈静化進む=4/17

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、一部地域で比較的大規模な再流行が出現している。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が4月18日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月17日の中国本土における新規市中感染確認者数は2723人(前日から781人減)だったとのこと。内訳は、上海市2417人、吉林省166人、浙江省34人、黒竜江省30人、広東省25人、青海省12人、江西省10人、山西省9人、江蘇省7人、北京市3人、山東省2人、河南省2人、陝西省2人、内モンゴル自治区1人、安徽省1人、貴州省1人。このうち上海市の853人、吉林省の41人、浙江省の8人、広東省の5人、江蘇省の2人、青海省の1人の計910人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは184日連続、4桁となるのは37日連続。上海市では4日ぶりに3千人を下回った。

 市中の無症状感染例は2万0639人(前日から1873人減)。内訳は、上海市1万9831人、吉林省376人、江蘇省90人、安徽省58人、山西省50人、浙江省42人、江西省34人、雲南省31人、山東省27人、黒竜江省24人、福建省18人、広西チワン族自治区16人、湖北省11人、広東省10人、遼寧省9人、河南省8人、青海省4人。

 無症状を含む新規感染者が5桁となるのは16日連続で、13日連続2万人超(約2.3万人)。上海市の報告数が2万2248人に上り、95.2%を占めた。

 4月17日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は2万8987人(うち輸入性が257人)で、重症者は71人(輸入性はゼロ)。無症状の患者28万2764人(輸入性772人)が医学観察下にあるとのこと。

中国・上海(資料)—本紙撮影

中国・上海(資料)—本紙撮影

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロコロナ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。

 このところ中国本土の多くの省市区で新規感染者の出現が続いているが、特に深刻なのが華東部の上海市と東北部の吉林省。上海市では3月下旬から事実上のロックダウン状態が続き、市民は長期にわたって自宅待機を余儀なくされているが、本格的なロックダウンの解除時期も見通せない状況。依然として単日の陽性者の数が2万人を上回る状況ではあるが、市当局は公式マイクロブログを通じて南西部にある金山区と奉賢区における新規陽性者数が連日下落を維持しており、「社会面清零」(隔離対象を除く一般市中のゼロコロナ)の先行実現が有望であるとの見方を示した。

 マカオ特別行政区では4月17日まで189日連続市中感染確認例ゼロとなった一方、香港特別行政区では昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が始まった。2月以降は感染確認数が急増しており、第5波開始以来、4月17日までの累計は約118.5万人(無症状含む)、死亡者数は8926人に。3月初旬にピークを過ぎたとされ、直近では17日まで3日連続1千人以下を維持。これまで香港では上海市のような全域レベルでのロックダウンは実施されておらず、特定のマンションや区域を対象とした局地ロックダウンにとどまる。

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