中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が6日連続100人以下…北京・上海は安定した状況維持=6/4

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海など一部地域で比較的大規模な再流行が出現した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が6月5日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月4日の中国本土における新規市中感染確認者数は33人(前日から12人増)だったとのこと。内訳は、北京市16人、内モンゴル自治区11人、上海市6人。このうち北京市の2人と上海市の1人の計3人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは232日連続で、10日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は55人(前日と同数)。内訳は、遼寧省25人、上海市16人、内モンゴル自治区7人、北京市3人、山東省2人、吉林省1人、広西チワン族自治区1人。

 無症状を含む新規感染者数は88人で、6日連続100人以下に。

 6月4日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1405人(うち輸入性が221人)で、重症者は65人(輸入性ゼロ)。無症状の患者6419人(輸入性485人)が医学観察下にあるとのこと。

 今年に入って以降、オミクロン変異株の流入に伴い、中国本土の多くの省市区で新規感染例の出現が続いている。

 中でも特に深刻となったのが上海市で、3月下旬から事実上のロックダウン(都市封鎖)状態が続いたが、新規感染確認数が顕著な減少となったことを受けて、5月31日24時をもって約2ヶ月にも及んだロックダウンは解除に。これまでのところロックダウン解除後も目立ったリバウンドは出現していない。

 北京市でも4月下旬から再流行が発生。市当局は4日午後の会見で、新規感染例は減少傾向を維持し、治癒して退院する人の数が上回り、全体的に落ち着いた状況を維持しているが、依然として局地的に社会面(隔離対象以外の一般市中)における感染例が出現するため、軽く考えてはいけないとした。市内ではPCR検査によるスクリーニングが実施されているが、これまでに複数の不正が明るみに出ており、新たに訪問検査サービスの規制などが強化されたとのこと。目下、市内の一部で厳格な防疫措置が講じられる一方、多くのエリアで正常化が進む状況。

中国・上海(資料)—本紙撮影

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