中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は163人…16日ぶり100人超、安徽省で急増=6/30

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月1日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、6月30日の中国本土における新規市中感染確認者数は12人(前日から4人増)だったとのこと。内訳は安徽省9人、山東省2人、江蘇省1人。中国本土で市中感染確認例が出現するのは258日連続で、19日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は151人(前日から120人増)。内訳は、安徽省98人、江蘇省25人、山東省11人、遼寧省7人、天津市2人、浙江省2人、湖北省2人、広東省2人、江西省1人、四川省1人。

 無症状を含む新規感染者数は163人で、16日ぶりの100人超。

 6月30日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は426人(うち輸入性が303人)で、重症者はゼロ。無症状の患者887人(輸入性451人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、5月下旬までに状況は落ち着いたが、近日は香港寄りの深圳市で連日市中感染例が出現している。30日の同省内の新規市中感染例(無症状2人)はいずれも深圳市の事案で、隔離検疫中だったという。同市では24日から交通関連、密閉空間にある公共施設を利用する際、48時間以内のPCR検査陰性証明または当日検体を採取した証明の提示を必須するなど、防疫対策が強化されている。

 近日、安徽省の宿州市泗県で感染例の増加が目立っている。30日の同省の感染例107人のうち104人を占め、28人が隔離対象、76人が中・高リスクエリアを対象としたPCR検査によるスクリーニングで発見に至ったものという。

 このところ中国本土の状況が総じて落ち着いてきた一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、6月30日まで14日連続で市中感染確認数が1千人超、30日には2000人超となった。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、1日午前0時までの累計は638人に。マカオでは19日以降、全市民を対象としたPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングが断続的に実施されており、検査を通じて新たな陽性者の発見が続く状況。目下のマカオ市中の流行株は感染力が強いとされるオミクロン変異株派生型のBA.5.1とみられる。マカオの状況を踏まえ、地理的に近く、往来も多い広東省珠海市などでは流入に対する警戒が高まっている。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun