中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が5日連続300人超…約半数が安徽省、上海でも50人超=7/6

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月7日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月6日の中国本土における新規市中感染確認者数は94人(前日から18人減)だったとのこと。内訳は安徽省39人、上海市32人、北京市4人、内モンゴル自治区4人、江蘇省4人、陝西省3人、福建省2人、山東省2人、広東省2人、天津市1人、山西省1人。このうち安徽省の9人、北京市の1人、山東省の1人、広東省の1人の計12人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは264日連続で、2日ぶりに100人以下となった。

 市中の無症状感染例は244人(前日から3人増)。内訳は、安徽省128人、江蘇省57人、上海市22人、福建省17人、山東省9人、内モンゴル自治区4人、天津市3人、広東省2人、遼寧省1人、陝西省1人。

 無症状を含む新規感染者数は338人で、7日連続100人超、また5日連続300人超となった。

 7月6日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は809人(うち輸入性が330人)で、重症者は1人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2106人(輸入性384人)が医学観察下にあるとのこと。

 近日、安徽省で規模の大きな再流行が発生。宿州市泗県が大半を占める。同県でロックダウン(外出不可)状態に入っており、今回の再流行下で8回目のPCR検査によるスクリーニングで社会面(隔離対象ではない一般市中)から発見に至った陽性者は9人となり、初めて1桁に。

 5月末に長期のロックダウンが解除となり、正常化が進んだ上海市だが、近日再び市中感染が増加し、中・高リスクエリア指定される場所が相次ぐ。6日は54人の陽性者が出現し、うち2人は発熱で医療機関を受診した際に発見に至ったもので、居住地は虹口区と松江区。その他は隔離対象の中から報告されたケースとのこと。同市では、7月2日に浦東国際空港から入境した航空サービス員の感染が明らかとなり、これをきっかけにし市中へ流入した可能性が指摘されている。

 上海市と隣接する江蘇省でも連日2桁の感染例出現が続く。6日の感染例は前日と同じく無錫市と徐州市はおよそ半々。ほかにも、各地で局地的に再流行が出現している。

 このところ中国本土の状況が総じて落ち着いてきた一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近の単日では2千人前後。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、6日午前0時までの累計は1087人に。マカオでは19日以降、全市民を対象としたPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングが高頻度で実施されており、検査を通じて新たな陽性者の発見が続く。依然として社会面からの陽性者が過半数を占める状況。目下のマカオ市中の流行株は感染力が強いとされるオミクロン変異株派生型のBA.5.1とされている。

中国・上海(資料)—本紙撮影

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