イミグレ施設のフェンス破って中国本土からマカオへ密入境…江西省出身の男女逮捕、蛇頭が手引き

 ゼロコロナ政策を堅持するマカオでは、新型コロナウイルスの流入・流出を防止するための様々な防疫措置が講じられており、その一環として税関当局では違法な出入境活動(密航)に対する取り締まりを強化して臨んでいる。

 澳門海關(マカオ税関)は8月15日、同月14日に横琴イミグレーション施設の境界フェンスを破って中国本土からマカオへ密入境した中国江西省出身の男女(41歳、42)を逮捕、検察院送致したと発表。

 横琴イミグレーション施設はマカオと中国広東省珠海市の間に設置された陸路のイミグレーション施設のひとつで、2020年8月に運用開始となったもの。中国本土側とマカオ側のイミグレーション機能を一ヶ所に統合したイメージで、出入境手続きをワンストップで行うことができる「一地両検」が導入されているのが特徴。

密入境を図るために破られたフェンス=横琴イミグレーション施設マカオ側管理区域内(写真:澳門海關)

 マカオ税関によれば、14日午前3時頃、税関職員が監視システム上で、同イミグレーション施設のマカオ側管理区域内にあるバス停泊ゾーンのフェンスを破って密入境を図ったことを発見し、現場近くにいた職員が即座に執法活動を展開。現場付近で男女の密入境者の身柄を確保したが、もう1人いた男は密入境が失敗した様子に気づいて中国本土側に逃走を図り、通報先の中国当局が追跡の上、身柄確保に成功したとのこと。

 密入境者2人はマカオ税関の調べに対し、逃走を図った男が密入境の手引き役(いわゆる蛇頭)で、フェンスを破る作業を担当したなどと供述したという。

マカオ税関が横琴イミグレーション施設マカオ側管理区域内で逮捕した密入境者の男女(写真:澳門海關)

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