中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は2169人…10日連続4桁、オミクロンBA.5流行の海南省が過半=8/19

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が8月20日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月19日の中国本土における新規市中感染確認者数は578人(前日から19人増)だったとのこと。内訳は海南省469人、陝西省33人、チベット自治区22人、四川省14人、広東省8人、福建省5人、重慶市5人、新疆ウイグル自治区5人、北京市4人、山西省4人、浙江省2人、雲南省2人、内モンゴル自治区1人、上海市1人、江西省1人、河南省1人、湖北省1人。このうち海南省の141人、山西省の4人、広東省の3人、四川省の3人、チベット自治区の2人、北京市の1人、内モンゴル自治区の1人、浙江省の1人、福建省の1人、新疆ウイグル自治区の1人の計158人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは308日連続で、16日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1591人(前日から528人減)。内訳は海南省732人、チベット自治区501人、新疆ウイグル自治区184人、青海省40人、陝西省24人、新疆生産建設兵団16人、湖北省14人、重慶市13人、浙江省8人、江西省7人、広東省1人、河北省5人、遼寧省5人、黒竜江省5人、福建省5人、甘粛省5人、河南省4人、広西チワン族自治区3人、雲南省3人、上海市2人、北京市1人、山西省1人、内モンゴル自治区1人、江蘇省1人、山東省1人、湖南省1人、四川省1人、寧夏回族自治区1人。

 無症状を含む新規感染者数は2169人で、10日連続4桁に。

 8月19日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は8243人(うち輸入性が693人)で、重症者は28人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万0053人(輸入性753人)が医学観察下にあるとのこと。

 省区市別で最多となったのは8月1日からリゾート地として知られる三亜市を中心にオミクロンBA.5.1.3の流行が続く海南省で、1201人。三亜市では依然として多くの感染者が出現しており、19日は869人。ただし、厳格な防疫措置により同市における流行拡大の勢いは収まりつつあるといい、深刻な状況だった6地域では減少傾向、また一部で隔離対象以外の一般市中におけるゼロコロナを達成したところも出てきたとのこと。

 また、このところチベット自治区でも連日多くの感染者が出現しており、19日の感染例は523人に上った。シガツェ市に集中しているのと、無症状患者が大半を占めるのが特徴。新疆ウイグル自治区でも3桁の感染例出現が続く状況。19日の感染例は189人で、すべて無症状。多くがウルムチ市とイリ・カザフ自治州のグルジャ市(伊寧市)からの報告例。東北部ではこのところ目立った感染例増は見受けられなかったが、19日は遼寧省と黒竜江省で無症状が各5人出現。黒竜江省の感染例はロシアと接する黒河市愛輝区の国境地区でのPCR検査を経て発見に至ったケースで、20日から3日間にわたる臨時封鎖措置が講じられ、1日1回のPCR検査受検が求められるという。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4〜5千前後(輸入性含む)となっており、18日には3月末以来の6千人超に。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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