香港の新型コロナ新規感染確認者数が9901人…前日から減少も全体として増加傾向=9/2
- 2022/9/2 19:43
- 香港・大湾区
人口約730万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が続く。
香港衛生当局が9月2日夕方の会見で発表した内容によれば、同日午前0時時点集計の単日の新規市中感染確認数は前日から628人減の9714人、輸入性は57人減の187人だった。
市中と輸入性の合計は前日から685人減の9901人。前日は約5ヶ月ぶりに1万人超となったが、再び4桁台に。第5波開始以来の累計感染確認数は約154.9万人。
新規死亡報告数は8人、年齢は57〜92歳。第5波開始以来の累計死亡者数は9496人。
このところの目立ったリバウンドの出現要因として、主流株がオミクロンBA.5へ置き換わりつつあることが指摘されている。最新データでは、BA.5が53%、BA.4が7%、BA.2.12.1が6%、BA.2.2が34%とのこと。
当局は、新規感染確認数は前日から減少したものの、全体として増加傾向にあることに変わりはないとの慎重な見方を示した。
近日、入院患者数の増が続く中、8月21日夜にランタオ島のアジアワールドエキスポ内の臨時病院が再稼働したほか、すでに公立病院における病床調整プランが発動され、コロナ患者用の病床確保が進むが、一方で緊急性を要しない医療サービスに影響が生じ始めている。
香港では2月から3月にかけて、オミクロン変異株派生型のBA.2(いわゆる「ステルスオミクロン」)による伝播が主となり、市中における新規感染確認数が急増し、医療崩壊に直面するなど深刻な状況となった。3月下旬以降は緩やかな減少が続いたが、長く単日200〜300人程度でこう着状態を維持した後、6月中旬から目立ったリバウンドが出現している。2〜3月にかけてのピーク後に、水際措置及びソーシャルディスタンス措置の段階的緩和があった。
9月2日時点の香港の3歳以上の人口におけるワクチン接種率は93.5%(1回目の接種完了)、90.6%(2回目の接種完了)、72.5%(3回目の接種完了)となっている。接種率は昨年後半にかけて伸び悩んでいたが、流行第5波の深刻化を受け、年初にかけて一気に上昇。ただし、一旦状況が落ち着き、こう着状態となって以降は再び頭打ち状態に。2日単日の接種回数(1〜4回目の接種合計)は3万3859回で、7日移動平均は2万7029回。年齢層別の接種率(1回目の接種完了)では、3歳以下(12.23%)、3〜11歳(80.86%)、70〜79歳(82.62%)、80歳以上(70.59%)が大きく平均を下回っており、高齢者に対する訪問接種サービスを展開するなどの接種率向上策が講じられている。