中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は1819人、2日連続減…広東省は3桁に、大半がオミクロンBF.15出現の深圳市から=9/2

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月3日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月2日の中国本土における新規市中感染確認者数は440人(前日と122人増)だったとのこと。内訳は四川省128人、黒竜江省67人、広東省65人、チベット自治区65人、海南省40人、河南省13人、遼寧省8人、山東省8人、陝西省8人、重慶市6人、青海省5人、内モンゴル自治区4人、浙江省4人、貴州省4人、天津市3人、吉林省3人、河北省2人、湖北省2人、雲南省2人、北京市1人、上海市1人、新疆ウイグル自治区1人。このうち黒竜江省の60人、チベット自治区の35人、海南省の32人、河南省の13人、四川省の7人、浙江省の3人、広東省の2人、青海省の2人、遼寧省の1人、重慶市の1人、貴州省の1人、雲南省の1人、新疆ウイグル自治区の1人の計159人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは322日連続で、30日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1379人(前日から188人減)。内訳はチベット自治区524人、黒竜江省168人、遼寧省116人、青海省104人、山東省75人、四川省74人、河南省40人、広東省40人、新疆ウイグル自治区35人、吉林省30人、海南省29人、湖北省25人、甘粛省24人、江西省23人、河北省21人、天津市18人、陝西省11人、広西チワン族自治区9人、貴州省7人、上海市2人、浙江省2人、北京市1人、内モンゴル自治区1人。

 無症状を含む新規感染者数は1819人で、2日連続減。ただし、24日連続4桁。

 9月2日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は6307人(うち輸入性が551人)で、重症者は28人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万4029人(輸入性769人)が医学観察下にあるとのこと。

 新規感染者数の省区市別では、依然としてチベット自治区が最多の589人。大半がラサ市の城関区(約250人)とシガツェ市(約180人)に集中しており、両市のケースについてはすべて隔離対象の中から発見に至ったものという。

 次いで、黒竜江省の235人。このうち大慶市が約210人を占めた。四川省でも7日連続3桁となる202人で、大部分が成都市からの報告例。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現。2日の新規感染者数は103人で、6日連続2桁が続いた後、3桁まで上昇したことになる。このうち87人が近日オミクロンBF.15(BA.5の派生)感染例が出現している深圳市からの報告例。近日、同市では防疫措置の引き締めがが進んでいる。省内その他は広州市、江門市、東莞市、掲陽市からの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では1万人程度(輸入性含む)まで増加している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況で、医療体制の準備も進んでいる。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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