中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は1552人、4日連続減…広東省でも3日ぶり2桁に=9/4

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月5日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月4日の中国本土における新規市中感染確認者数は303人(前日と11人減)だったとのこと。内訳は四川省105人、チベット自治区64人、広東省63人、内モンゴル自治区14人、海南省14人、遼寧省13人、山東省5人、黒竜江省4人、江西省4人、青海省4人、河南省3人、天津市2人、浙江省2人、湖南省2人、陝西省2人、貴州省1人、新疆ウイグル自治区1人。このうち海南省の10人、黒竜江省の4人、遼寧省の3人、河南省の3人、四川省の3人、山東省の2人、湖南省の2人、広東省の2人、青海省の2人、浙江省の1人、チベット自治区の1人、新疆ウイグル自治区の1人の計34人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは324日連続で、32日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1249人(前日から110人減)。内訳はチベット自治区452人、黒竜江省162人、青海省95人、遼寧省93人、四川省80人、江西省72人、山東省52人、新疆ウイグル自治区29人、吉林省26人、広東省26人、貴州省25人、河南省24人、湖北省18人、広西チワン族自治区17人、海南省16人、河北省13人、安徽省13人、天津市12人、甘粛省12人、内モンゴル自治区7人、陝西省4人、雲南省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1552人で、4日連続減。ただし、26日連続4桁。

 9月4日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は6227人(うち輸入性が559人)で、重症者は32人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万4250人(輸入性759人)が医学観察下にあるとのこと。

 新規感染者数の省区市別では、依然としてチベット自治区が最多の516人。報告例が集中するラサ市の6つ県と区では社会面(隔離対象ではない一般市中)における伝播チェーンが基本的に寸断できたとの見方が示され、5日から段階的に正常化を進めるとのこと。

 次いで、四川省の185人。9日連続3桁となり、140人が成都市からの報告例。同市では5日から3日連続で全民PCR検査が実施されるという。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現。4日の新規感染者数は87人で、3日ぶりに2桁台まで減少。このうち87人が深圳市からの報告例だった。同市では、香港から流入したとみられるオミクロンBF.15(BA.5の派生)感染例が確認され、防疫措置の引き締めが進んだ。市当局は、防疫情勢はコントロール可能で、落ち着いて好転しているとの見方を示した。省内その他は広州市、梅州市、恵州市、江門市、東莞市、掲陽市からの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では1万人水準(輸入性含む)まで増加している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況で、医療体制の準備も進んでいる。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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