中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は1233人、3日連続減…3省区で3桁、最多はチベット自治区=9/9

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月10日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月9日の中国本土における新規市中感染確認者数は239人(前日から20人減)だったとのこと。内訳は四川省86人、内モンゴル自治区33人、広東省26人、北京市16人、チベット自治区16人、山東省13人、広西チワン族自治区12人、河南省9人、貴州省5人、遼寧省3人、青海省3人、天津市2人、江蘇省2人、海南省2人、重慶市2人、雲南省2人、新疆ウイグル自治区2人、黒竜江省1人、湖北省1人、湖南省1人、陝西省1人、甘粛省1人。このうち四川省の25人、河南省の9人、内モンゴル自治区の8人、北京市の2人、新疆ウイグル自治区の2人、広東省の1人、雲南省の1人、青海省の1人の計49人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは329日連続で、37日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は994人(前日から39人減)。内訳はチベット自治区306人、黒竜江省111人、四川省82人、広西チワン族自治区81人、山東省70人、江西省59人、遼寧省53人、貴州省43人、湖北省39人、内モンゴル自治区36人、新疆ウイグル自治区27人、陝西省18人、青海省18人、甘粛省14人、吉林省6人、河南省6人、広東省6人、天津市5人、上海市5人、海南省3人、河北省2人、福建省2人、江蘇省1人、雲南省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1233人で、3日連続減。ただし、30日連続4桁。

 9月9日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は6135人(うち輸入性が560人)で、重症者は26人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万3313人(輸入性653人)が医学観察下にあるとのこと。

 9日の新規感染者数が3桁となったのは、チベット自治区(322人)、四川省(168人)、黒竜江省(112人)の3省区。四川省のみ前日比で増加した。

 チベット自治区では、依然として大部分がラサ市とシガツェ市の2市からの報告例で、すべて隔離対象の中から発見に至ったケースという。四川省でも成都市からの報告例が大部分を占める状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。9日の新規感染者数は前日から30人減の31人で、深圳市が28人を占めた。

 このほか、近日、北京市では大学キャンパスに絡む感染例の出現が続いている。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では1万人水準(輸入性含む)まで増加している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況で、医療体制の準備も進んでいる。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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