中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が4日ぶり1千人超…貴州省で急増、全体の約7割占める=9/17

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月18日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月17日の中国本土における新規市中感染確認者数は106人(前日から30人増)だったとのこと。内訳は貴州省50人、四川省30人、内モンゴル自治区6人、チベット自治区6人、海南省5人、福建省3人、山東省2人、広東省2人、広西チワン族自治区1人、新疆ウイグル自治区1人。このうち貴州省の6人、四川省の5人、内モンゴル自治区の1人、広東省の1人、新疆ウイグル自治区の1人の計14人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは337日連続で、2日ぶりに3桁となった。

 市中の無症状感染例は930人(前日から425人増)。内訳は貴州省662人、四川省82人、チベット自治区39人、天津市28人、広西チワン族自治区28人、新疆ウイグル自治区24人、山東省12人、湖北省12人、甘粛省9人、海南省6人、雲南省6人、江西省5人、黒竜江省4人、内モンゴル自治区3人、河南省2人、重慶市2人、陝西省2人、青海省2人、湖南省1人、広東省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1036人で、4日ぶり増。また、7日ぶりに1千人超となった。

 9月17日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3865人(うち輸入性が572人)で、重症者は40人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万8480人(輸入性724人)が医学観察下にあるとのこと。

 17日の新規感染者数が3桁となったのは、貴州省(712人)、四川省(112人)の2省。

 このところ貴州省では多くの感染例が出現する状況が続いているが、17日は大幅増に。省内の多くの場所で散発している模様で、有料道路の料金所86ヶ所で臨時交通管制が敷かれており、大学からクラスター発生の報告も寄せられているとのこと。貴陽・貴安では18日も継続して全域を対象としたPCR検査によるスクリーニングが実施されるという。四川省については、このところ内江市からの報告例が大半を占める。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。17日の新規感染者数は前日から1人減の3人で、深圳市と広州市からの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、一旦1万人(輸入性含む)水準まで増加した後、直近では7千〜9千人で推移している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況で、医療体制の準備も進んでいる。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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