香港衛生当局による定例新型コロナ情勢会見が終了へ…ゼロコロナ実現の可能性ほぼなし

 人口約730万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が続く。

 香港衛生当局は9月24日夕方の定例会見で発表した内容によれば、同月23日の新規感染確認数は5190人で、このうち市中が5038人だったとのこと。新規死亡報告数は7人。

 第5波開始以来の累計感染確認数は約172万8972人、死亡者数は9893人に上った。

 香港衛生防護センターは会見の中で、市中における流行は徐々に落ち着いてきたとし、翌日(25日)から毎日夕方に開催してきた定例新型コロナ情勢会見を終了し、プレスリリースで毎日の新規感染確認数を伝える方式に変更することが明らかにされた。

 香港衛生防護センター感染症処の張竹君主任は、香港におけるゼロコロナ(新型コロナ感染者ゼロ)実現の可能性は世界で感染者ゼロとなる場合を除いてほぼなく、ウィズコロナ状態にあるのではないかとの見方を示した上、市民に対して2年超にわたる協力と忍耐への感謝とともに、今後も防疫措置遵守を継続いただき、できるだけ早く普段の日常を取り戻せるよう願っているとコメントした。

 また、清風として各種防疫措置に関するレビューを絶えず行い、余地があれば緩和を考慮するとの考えを示し、目下のところ単日の新規感染確認数は減少傾向にあるが、どこまで減少するか、あるいは再度のリバウンドがあるかは予想困難とした。

 香港政府は前日、海外または台湾から香港国際空港への到着者に対する入境時隔離検疫の撤廃(9月26日午前6時から適用)を発表したばかり。

 一方、同じく中国の特別行政区であるマカオは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持しており、香港とマカオの対応の違いが際立つかたちとなっている。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  2.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  3.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  5.  マカオ政府統計調査局は11月20日、今年(2024年)1〜9月の小売業販売額調査結果を公表。 …

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun