中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は29省市区から1939人…オミクロンBF.7流行の内モンゴル自治区が最多=10/9

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が10月10日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月9日の中国本土における新規市中感染確認者数は373人(前日から68人減)だったとのこと。10日連続100人超となった。内訳は内モンゴル自治区119人、新疆ウイグル自治区70人、広東省31人、雲南省28人、山西省25人、四川省18人、北京市13人、河南省11人、重慶市10人、陝西省9人、浙江省7人、福建省5人、チベット自治区5人、遼寧省4人、湖南省4人、寧夏回族自治区4人、上海市3人、海南省3人、山東省2人、黒竜江省1人、江蘇省1人。このうち内モンゴル自治区の26人、四川省の9人、浙江省の5人、新疆ウイグル自治区の5人、広東省の4人、北京市の2人、福建省の2人、河南省の2人、重慶市の2人、雲南省の2人、山西省の1人、寧夏回族自治区の1人の計61人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は1566人(前日から259人増)。内訳は内モンゴル自治区559人、新疆ウイグル自治区376人、四川省76人、甘粛省68人、雲南省49人、寧夏回族自治区49人、湖北省48人、河南省45人、安徽省41人、上海市31人、遼寧省26人、広東省24人、チベット自治区23人、河北省20人、江蘇省18人、湖南省18人、重慶市17人、陝西省17人、山西省14人、山東省11人、貴州省8人、浙江省7人、吉林省5人、福建省4人、江西省4人、広西チワン族自治区4人、北京市3人、黒竜江省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1939人で、前日から191人増。5日連続1千人超となった。

 10月9日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3886人(うち輸入性が646人)で、重症者は12人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万2084人(輸入性878人)が医学観察下にあるとのこと。

 10月9日に新規感染者の報告があった省市区の数は前日と同数の29。このうち3桁となったのは内モンゴル自治区(678人)と新疆ウイグル自治区(446人)で、これら2自治区の合計が全体の58.0%を占めた。

 内モンゴル自治区は4日連続600人超となり、同自治区の今回の流行はオミクロン変異株の亜系統にあたるBF.7によるものとされる。フフホト市では10月11日から市外車両の乗り入れ禁止措置が講じられるという。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。9日の新規感染者数は51人(無症状から感染確認へ転じた事案除く)で、広州市、深圳市、珠海市などからの報告例。深圳市は依然として隔離対象ではない一般市中からPCR検査によるスクリーニングで発見に至るケースが報告されているほか、マカオに隣接する珠海市では5人の陽性者が出現し、マカオでも流入防止を目的とした防疫策が10日に発表された。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、一旦1万人(輸入性含む)水準まで増加した後、直近では3〜4千人台で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。入境時隔離検疫撤廃後も感染者数に大きな変化は生じていない。マカオについては1ヶ月以上にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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