マカオのタクシー運転手がコロナ陽性…乗客の中国本土旅客から感染か=家族3人にも波及

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは11月28日午後、同日マカオ市中で新たに4人の新型コロナ陽性者が出現したことを明らかにした。

 11日朝、マカオ居民のタクシードライバーの男性(74)が出勤前に迅速抗原検査を実施した際、結果が陽性となったことから、所定の手続きを経て当局へ連絡。その後、当局による指定医療機関でのPCR検査結果も陽性で、すぐに隔離治療施設へ搬送された。

 その後、患者の孫にあたる男子中学生(14)と親戚にあたる夫婦関係の男性(60)と女性(47)の陽性も相次いで発覚したという。

 タクシードライバーの男性は潜伏期間中とみられる11月24〜27日に早番シフト(午前9時から午後5時半)で出勤しており、当局の調査に対して25日または26日の正午頃に中国本土からの旅客4人を載せ、このうち1人が咳をしていたと説明。陽性となった孫とは同居、26日夜に陽性となった親戚夫婦の訪問を受け、27日夜にも一緒にレストランで食事をしたとのこと。乗客の中国本土旅客の行方は追跡中。

 すでに患者の住居のある集合住宅2棟が局地ロックダウンの対象となったほか、接触者の特定及び立ち寄り先に居合わせた人に対する高頻度PCR検査アレンジなどの対応が進められている。

 近日、マカオ市中では隣接する広東省珠海市に訪問歴のある人や、江蘇省、甘粛省からマカオを訪れた旅客が陽性となるケースが出現。マカオは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持しており、厳格な水際措置が維持されているが、中国本土との間に限っては条件付きで隔離検疫免除での相互往来が可能となっている。10月下旬以降、中国本土各地で比較的規模の大きな流行が散発している状況で、流入に対する警戒が高まっている。

局地ロックダウンの対象となった集合住宅の住民に対する物資配給の様子=2022年11月28日(写真:IAM)

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