中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が12日ぶり3万人以下に…7日連続減=12/4

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が12月5日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月4日の中国本土における新規市中感染確認者数は4247人(前日から79人増)だったとのこと。内訳は広東省1686人、北京市1021人、重慶市247人、四川省182人、浙江省180人、河南省120人、黒竜江省117人、福建省94人、雲南省88人、湖南省83人、内モンゴル自治区65人、海南省59人、山西省58人、遼寧省55人、上海市41人、陝西省34人、江蘇省29人、山東省23人、安徽省14人、新疆ウイグル自治区12人、湖北省11人、吉林省9人、貴州省9人、広西チワン族自治区5人、江西省2人、天津市1人、河北省1人、寧夏回族自治区1人。このうち広東省の318人、浙江省の83人、重慶市の48人、黒竜江省の21人、湖南省の15人、北京市の14人、福建省の11人、河南省の10人、四川省の10人、山西省の8人、広西チワン族自治区の5人、雲南省の5人、陝西省の2人、山東省の1人、貴州省の1人、寧夏回族自治区の1人の計553人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は2万5477人(前日から1956人減)。内訳は広東省4816人、重慶市4575人、北京市2731人、山西省1361人、黒竜江省1167人、陝西省1009人、四川省879人、雲南省708人、新疆ウイグル自治区625人、山東省623人、江蘇省546人、上海市524人、天津市496人、青海省481人、湖南省452人、浙江省408人、湖北省387人、内モンゴル自治区380人、広西チワン族自治区378人、吉林省353人、遼寧省335人、寧夏回族自治区328人、安徽省317人、福建省312人、甘粛省232人、貴州省229人、河南省222人、河北省195人、海南省172人、江西省170人、新疆生産建設兵団39人、チベット自治区27人。

 無症状を含む新規感染者数は2万9724人で、7日連続減。ただし、24日連続5桁(1万人超え)となったが、12日ぶりに3万人以下に。上海市での大規模なロックダウンが実施されるなど各地で目立った再流行が出現していた今年4月中旬頃を上回る水準にある。

 12月4日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は4万0633人(うち輸入性が625人)で、重症者は106人(輸入性ゼロ)。無症状の患者38万4295人(輸入性1783人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現。10月下旬から急増し、流行開始以来最悪の状況に直面している。近日は減少傾向が続いており、3日の新規感染者数は前日から151人減の6502人。このうち約7割がオミクロンBA.5.2の流行が発生しているとされる広州市からの報告例。省内その他は、中山市、珠海市、深圳市など。

 このほか、広東省と並び大規模な再流行が発生している重慶市についても7日連続で減少を維持。オミクロンBF.7が流行しているとされる北京市では依然高止まり、上海市でも500人超に。

 なお、近日中国本土の各地でPCR検査や交通、教育分野における防疫措置の調整(緩和)が相次いで発表されている。上海では、5日から公共交通機関利用時、公園、観光地など室外公共エリア入場時にPCR検査陰性証明の提示を求めないとされた。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持するマカオについては、基本的に市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持しているものの、このところ中国本土滞在歴のある人、中国本土からの観光客、その接触者の感染が相次ぎ、中国本土からの入境者に対する防疫措置の強化が進んでいる。

中国・上海(資料)—本紙撮影

中国・上海(資料)—本紙撮影

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