ウィズコロナ転換のマカオ、今後1〜2週間が流行ピークの見通し

 マカオでは、12月初旬から事実上ウィズコロナに転換となり、各種防疫措置の緩和が進む状況。

 政府は防疫措置の緩和による検査体制の変化などから無症状感染者数の把握が困難とし、すでに感染者の実数発表を中止している。

 記者の周囲でも、感染したという話を見聞きすることが多くなっており、「もう感染した?」が定番の挨拶となりつつある。市中では従業員の感染によるとみられる人手不足を理由に休業を余儀なくされる飲食店や小売店も散見され、市街地の人出も目にみえて少なくなるなど、感染拡大の状況がうかがえる。

 マカオ政府衛生局長で胸部外科の専門医でもある羅奕龍氏は12月21日午前、公共放送局TDMのラジオ番組に生出演し、最新情勢についてコメント。目下、感染者数は増加傾向にあり、流行のピークは今後1〜2週間との見通しを示した。ただし、無症状または軽症者の自宅療養を認めたり、市中に複数の臨時コロナ外来治療施設を設けるなどの対策によって、隔離医療施設の病床使用率は約6%(総数約6千床)にとどまっているとした。

 また、マカオに流入しているオミクロン株は、北京からのBF.7と広東からのBA5.2で、割合は均衡しているとのこと。これまでのところ、どちらの方がより強力かといった科学的データはないが、北京の寒冷で乾燥した気候から、BF.7の方が症状が出現しやすくなっている可能性もあるとした。

旧ドッグレース場に設けられた臨時コロナ外来治療施設(資料)=2022年12月(写真:GCS)

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