マカオ 2022年12月貨幣・金融統計公表…ローカルの預金残高が3ヶ月連続増、不良債権比率は1.5%まで上昇
- 2023/2/2 14:15
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は2月2日、昨年(2022年)12月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。
【マネーサプライ】
流通貨幣が前月から1.7%、通知預金が11.0%のそれぞれ上昇で、M1は8.2%増。また、準通貨負債は4.8%上昇。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は5.1%増となる7179億マカオパタカ(日本円換算:約11兆4301億円)に。前年同月との比較では、M1が4.1%下落、M2が4.4%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが38.6%、香港ドルが41.6%、人民元が8.2%、米ドルが9.9%。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から5.2%増の6974億マカオパタカ(約11兆1037億円)で3ヶ月連続増、非居民による預金残高についても4.2%増の3217億マカオパタカ(約5兆1220億円)で2ヶ月ぶり増、公共部門の銀行システムへの預金残高は2.4%減の2425億マカオパタカ(約3兆8610億円)で2ヶ月連続減となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は3.4%増の1兆2617億マカオパタカ(約20兆0883億円)で2ヶ月ぶり増に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ22.2%、42.7%、10.0%、23.0%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.7%増の5723億マカオパタカ(約9兆1119億円)。対外民間部門への融資は0.5%減の7017億マカオパタカ(約11兆1722億円)。民間部門へ融資額は合計で0.1%上昇の1兆2740億マカオパタカ(約20兆2841億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ17.2%、41.0%、16.3%、22.9%。
【預貸率/不良債権比率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は昨年12月末時点で前月末から1.5ポイント下落の60.9%。非マカオ居民含む総体預貸率は3.4ポイント下落の101.0%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ69.6%、58.9%水準。不良債権比率は前月末から0.4ポイント上昇の1.5%に。