9月の通貨供給量上昇、預貸率は下落
- 2013/11/6 7:12
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は11月5日、今年(2013年)9月の広義通貨供給量(廣義貨幣供應量)について、前月に引き続き上昇とする最新統計を発表。預金総額の伸びが、融資総額を上回ったことによる。総体銀行預貸率は前月と比較して下落している。
【マネーサプライ】
流通貨幣が0.9%、通知預金が2.7%のそれぞれ下落。M1は前月比2.2%減少すると同時に、準通貨負債が2.3%の上昇となり、通貨供給量M2は前月比1.7%の増加で4,266億パタカとなった。昨年同月と比較してM1、M2ともに33.7%、22.5%の上昇。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は24.3%で前月比、前月、前年から0.3ポイント減、香港ドルの比重は53.4%で、前月比0.5ポイント上昇、前年比2.7ポイントの下落。
【預金】
マカオ居民による預金は前月から1.8%増え、4,179億パタカに。通貨別ではマカオパタカが0.4%、香港ドルが2.7%、その他外貨が0.9%のそれぞれ増。非マカオ居民による預金は前月から8.2%上昇の1,741億パタカ。公共部門の銀行システムへの預金は3.3%増の639億パタカに。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比3.5%上昇の6,560億パタカとなった。マカオパタカと香港ドルの比重はそれぞれ19.5%と44.7%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月比1.0%増の2,433億パタカ。マカオパタカと香港ドルの比率はそれぞれ32.0%と58.4%で、金額ベースでは779億と1,421億パタカ。融資先では「ホールセール及びリテール・貿易」、「建築及び公共工事」、「エキジビション」向けが前季末と比較してそれぞれ12.9%、8.7%、7.8%上昇、一方で「電力、気体燃料、水」及び「漁業・農業」向けはそれぞれ6.2%、2.0%下落。対外部門への融資は前月から0.7%増の2,689億パタカ。マカオパタカと香港ドルの比率はそれぞれ1.3%と22.6%で、金額ベースでは36億パタカと609億パタカ。
【預貸率】
銀行の地元市民に対する預貸率は9月末時点で前月末と比較して0.5ポイント上昇の50.5%。非マカオ居民含む総体預貸率は2.1ポイント下落の78.1%。