今年マカオのGDP成長11%増予想、返還後堅調に推移

マカオ経済建設協進会の楊道匡理事長は12月10日、今年(2013年)のGDP成長率が11%程度になるとの見通しを明らかにした。この先数年、複数の大型プロジェクト、政府によるインフラ投資が予定されており、ゲーミング及び非ゲーミング消費意欲も旺盛であることから、2016年まで高成長が続くと予測。

12月11日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。マカオが中国に返還されて14年目を迎える中、過去13年の平均GDP成長率は12.1%だった。世界的経済危機に見舞われた2008年は2.8%、09年は1.5%となったが、10年から一気に回復を果たし、13年までの平均成長率は19.5%にも達している。名かでも、10年は27%の急成長だった。

今年(2013年)第1~3季のGDP成長率は10.5%。第4季には第60回マカオグランプリやクリスマスのある観光のチップシーズンで消費が好調に推移していることから、年間通じてのGDP成長率は11%程度になるものと予想される。

経済を主にけん引するのは、投資、輸出、消費の三要素といえる。投資では現在から2016年まで、コタイ地区でゲーミング企業による複数の大型プロジェクトが進められる。投資規模では各企業平均200億パタカ、6大ゲーミング企業合計で1千億パタカを越える。また、政府によるトンネル、粤澳新イミグレーション、港珠澳大橋、新埋立地計画といったインフラ投資もかり、この先数年の投資総額は2千億パタカを超える見通し。ここ4、5年の間に数多くの大型プロジェクトが同時に展開することで、GDP成長を押し上げるものとみられる。

輸出と消費については、有形商品の輸出は減少すると見込まれるものの、サービス輸出と消費は相関関係にあることから、ゲーミング及び非ゲーミング消費は理想的に推移すると予想される。今年の年間ゲーミング売上は3,500億パタカ超、ホテル、ショッピング、飲食といった非ゲーミング消費は昨年(2012年)が530億パタカで、今年も500億パタカ超となる見込みで、ゲーミング及び非ゲーミング消費は今年4千億を上回る可能性が高い。

中国銀行マカオ分行青協の彭詠儀理事によると、外的要因がマカオへ与える影響は大きくなく、過去数年の経済基礎とマカオ経済予測モデル計算式をベースにした2014年のマカオの整体経済成長は約9.3%、ゲーミング売上は13.2%増、インフレ率は5.05%になるという。

観光客で賑わうマカオ歴史的市街地区のストリート(イメージ)=マカオ・大三巴街—本紙撮影

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