2022年マカオ廉政業務報告公布、公務員によるDBへの不正アクセス事案増

 6月16日付のマカオ特別行政区公報に2022年廉政公署(汚職捜査機関、CCAC)業務報告が掲載された。

 報告によれば、2022年通期で678件の投書または通報があり、整理・集約後の立案件数は274件で、296事案について処理を終えたとのこと。

 反汚職に関して、200人以上の有権者が絡む選挙関連事案など、多くの贈収賄事件を摘発。また、公務員がコンピューターデータベースへ不正アクセスして資料を閲覧する事案が増加したことを挙げ、政府に対して関連制度の改善を図り、公共データや個人情報のセキュリティを保護する必要があると指摘した。

 このほか、短期間内に数十回にわたって特定ターゲットを通報したり、冤罪に陥れようとするケースも見受けられたとし、大衆に対して理性と責任をもって投書、通報するよう呼びかけた。

 行政に対する苦情及び不服申し立てについては、コロナ禍にあったことから、衛生部門が実施した防疫措置に対するもの、また公共部門の職員から補償や手当に関する問い合わせや苦情が多数寄せられたとした。

 2022年廉政公署業務報告の全文はマカオ特別行政区公報(電子版)で閲覧できるほか、CCACのウェブサイトからダウンロードすることも可能。

マカオ廉政公署の陳子勁コミッショナー(左)からマカオ特別行政区の賀一誠行政長官に「2022年マカオ廉政公署業務報告」が提出された(写真:CCAC)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)が…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  3.  マカオ治安警察局は3月31日、タクシー車内で拾った多額の現金入りの財布を着服したとして香港人の女…
  4.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜2月累計の歳…
  5.  マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は4月1日、今年(2025年)3月の月次カジノ売上(粗収益、…

ピックアップ記事

  1.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun