マカオの観光名所「福隆新街」が歩行者天国に…9月29日開始、毎日11〜25時

 マカオ政府文化局(ICM)は8月20日に会見を開き、マカオ半島旧市街地にある「福隆新街」一帯を中秋節にあたる9月29日から歩行者天国化することを発表した。

 福隆新街はかつてマカオの主要な海の玄関口だった内港に近く、歓楽街として栄えたストリート。現在も19世紀に建てられた風情ある建築物が多く残り、レストランや土産店などが集まる人気の観光スポットとして広く知られる。

マカオ政府による「福隆新街」歩行者天国化発表会見の様子=2023年8月20日(写真:ICM)

 歩行者天国となるのは2枚目の写真の赤色の部分で、実施時間は毎日11時から25時まで。12時から17時の間にカルチャー・クリエイティブマーケットとパフォーマンス、18時以降にストリートナイトマーケットとカルチャーツアーなどの実施を予定しているとのこと。

 なお、マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角にあたるウィンマカオ社が歩行者天国エリアにおけるパフォーマンス、イベント、料飲、装飾などで協力することも併せて発表された。同社の参画について、政府として事業経験豊富な大手企業によるムード醸成、集客力などに期待しているとした。

福隆新街及び一帯で歩行者天国となるのは赤色の部分(図版:ICM)

 ICMでは、歩行者天国化の目的について、福隆新街周辺エリアの活性化を挙げている。近隣住民及び商店との間でもコンセンサスを得た上での決定であるとし、開始後に効果測定を行う計画とのこと。今後、関係当局が実施に向けて交通標識の付け替え、舗装の修復、照明の設置などの準備作業を進めていくという。

 マカオのインバウンド旅客数は年初のウィズコロナ転換による水際措置の大幅緩和を受けて急回復している。観光都市マカオの課題として、旅客の一極集中が挙げられ、大勢の旅客がマカオ半島の中央部にある著名な世界遺産周辺とコタイ地区にある大型IRを目指す傾向にあることから、政府が人流の分散を図るさまざまな取り組みを進めている。

マカオ半島の旧市街地にある観光名所「福隆新街」(資料)=2023年3月本紙撮影

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