テナント料高騰が中小企業の経営を圧迫

2013年はゲーミング業が好調で、マカオ経済をさらに上のステージへ押し上げる結果となった。2014年についても、多くの経済アナリストが明るい見通しを示している。そんな中、マカオではテナント料の高騰という課題が中小企業を悩ませる。テナント料の値上げに対応できない低付加価値ビジネスを続ける中小企業が淘汰される可能性は否定できない。

1月1日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。ある学者によると、2013年のマカオの経済成長は約10%、2014年についても6~8%の成長が予想されるという。2013年のカジノ収入は望外の高結果となったが、2014年は軽微の下落になるとの見通し。経済発展は好ましいことだが、その裏で憂慮すべき課題が生まれるのも事実。これまで、各産業では人材不足が最大の課題となっていたが、目下テナント料の急騰が新たな課題となり、中小企業の経営を大きく圧迫している。

最近、多くの店舗がテナント契約更新時にテナント料の3~4割、倍増を提示されており、より条件の悪い場所への移転や値上げによる消費者への負担転嫁を余儀なくされているという。2014年も、この傾向はさらに加速するものとみられる。中小企業では古い経営モデルから脱却できず、人材不足も相まってサービスの質は下がるばかり、さらに値上げをせざるを得ないという八方塞の状況だ。今年は中小企業がテナント料の高騰と戦う一年となりそうだ。

テナント料高騰の中、有名ブランド展や高利益型ビジネスによる新店開設は続く。マカオの伝統的老舗や特色あるショップは訪れる顧客も少なくなっており、マカオらしいリテールの独自性が失われつつある現状だ。

不動産マーケット(写真はイメージ)―本紙撮影

不動産マーケット(写真はイメージ)―本紙撮影

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