マカオで9月30日から10月30日までの1ヶ月間、毎年秋の恒例文化イベント「第35回マカオ国際音楽音楽フェスティバル（澳門國際音樂節）」が開催され、日本の著名な作曲家・指揮者、久石譲さんの初マカオ公演が目玉となっている。

　久石譲さんの公演は、「久石譲360」シリーズとして10月20日に「久石譲プレゼンツ音楽の未来」（指揮：久石譲／演奏：マカオ交響楽団）、21日に「ザ・レジェンド」（指揮：久石譲／演奏：アントワン・タメスティ（ヴィオラ）、日本センチュリー交響楽団）、22日に「千と千尋」（指揮：久石譲／演奏：日本センチュリー交響楽団、マカオ交響楽団）の計3公演が予定されている。

　久石譲さんといえば、マカオでもポピュラーなジブリ映画の音楽を数多く手掛けた音楽家であり、現地の知名度も非常に高い。他の公演は通常通り先着順でチケットを販売するが、「久石譲360」シリーズに限っては異例の抽選制が採用された。

　同フェスティバルを主催するマカオ政府文化局（ICM）が9月12日に発表した内容によれば、久石譲360シリーズ3公演のチケット購入希望者の申込数は6万8千人近くに達したとのこと。また、コンピューター抽選を経て同日、抽選結果を発表し、購入資格が確定した当選者にはチケット購入専用リンクの入ったショートメッセージを送信済みという。

　なお、所定の期限までに購入手続きをしなければ放棄したとみなされ、9月23日に補欠の当選を発表するとし、第一次当選者及び補欠当選者の購入期限が過ぎた後、もしチケットに余剰が生じた場合、10月7日午前10時から現地のチケット会社「澳門售票網（MacauTicket.com）」の各店舗、電話、インターネットで同時発売するとのこと。（※すべて現地時間）

　久石譲360シリーズの公演会場となるマカオ文化センター大ホールの座席数は約1080席。供給座席数は3公演合計で3000席余りのため、競争率20倍超の大争奪戦となった。さらに、マカオの人口は約68万人のため、単純計算で10人に1人がチケット購入を希望したことになる。