マカオ税関、直近1週間で密輸事案95件摘発…食材、たばこ、酒、薬品、コスメなど
- 2023/9/14 11:42
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は9月13日、同月5日から11日までの期間、マカオと外地との玄関口となる複数のイミグレーション施設(關閘、青茂、内港)での税関検査で密輸事案を計95件摘発したと発表。
発見に至った密輸品の内訳は食材類約61キログラム、たばこ類1万9460本及び1544グラム、電子たばこのスティック2万0849本、酒類約13リットル、薬品359点及び1464粒、コスメティック製品424点、中古電子製品268点などとのこと。
いずれも無申告で持ち込みを企図し、税関検査場で調査対象となり、検査で物品の発見に至ったが、輸出入に必要な書類を提示できなかったもの。税関検査場通過時の動作が不自然なため呼び止めて検査をしたところ密輸品の高級酒や中古スマートフォンをラップで身体に巻きつけていたことが発覚したり、傘の中にコスメティック製品を隠すといった偽装工作が認められた事案も複数あったとした。
95件の密輸事案に関与した95人はいずれも中国本土、香港、マカオ、台湾の居民(18〜78歳)で、税関では全員を対外貿易法違反=最大10万パタカ(約180万円)の罰金=で起訴済みとした。
年初のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の種別では中古スマートフォン、中古バッテリー、冷凍肉、コスメ・スキンケア用品などが目立つ。
目下、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な治安環境の維持と保護を目的とした大規模取り締まり作戦「落雷2023」を展開する中、税関でも水際における警戒を強化して臨んでいるとした上、市民に対して物品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を得て違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に関与することがないよう重ねて呼びかけを行った。