小売業好調で一等地へ続々進出―テナント賃料1割高
- 2014/1/15 9:46
- 産業・経済
2013年のマカオのリテール市場は安定的な成長をみせた。中国本土の経済発展の恩恵を受け、2013年第1~3季のリテール販売額は前年比21%増となる473億パタカに達している。同時に、投資家のリテール市場の将来的発展に対する見方は継続して楽観的で、不動産大手の仲行では板樟堂街や新口岸地区の一等地への進出が一層広がるものとみている。
1月15日付地元有力紙「澳門日報」が伝えた。不動産取引では板樟堂街や新口岸地区の一等地で大型案件が続々決定。中でも、Forever21が聖ポール天主堂跡前の著名ビル「黄屋仔」に月額240万香港ドルの賃料で入居することが決まったのが象徴的。
この他に目立った2013年の大型取引として、シーザース・エンタテインメント社がコタイのシーザーゴルフが35億香港ドルでPearl Dynasty Investment Ltd.に売却。また、グランド・エンペラーホテルは9億香港ドルでタイパの3つ星ホテル(17階建て、262室)を買い取った。
マカオの不動産市場は2014年も安定した伸びを見せると予想され、テナント賃料は10%の上昇が見込まれる。すでにテナント料が高止まりしている中、比較的落ち着いた発展となるものとみられる。ゲーミング業の力強い成長に伴い経済発展を続けるマカオに対する投資ファンド等の投資意欲も依然として強く、2014年のマカオの不動産市場についても楽観視できるとの見方が大勢だ。