マカオ税関、国慶節大型連休8日間で密輸事案115件摘発…たばこ、コスメ、薬品、中古スマホ、食材など

 澳門海關(マカオ税関)は10月10日、10月1日から8日までの国慶節大型連休期間、マカオと外地との玄関口となる複数のイミグレーション施設(關閘、青茂、内港)における税関検査を強化するとともに、ITを補助法執行手段として活用するなど厳格な体制で臨んだ結果、密輸事案(密輸入及び密輸出)を計115件摘発したと発表。

 発見に至った密輸品の内訳は紙巻きたばこ2万1840本、電子たばこのスティック1200本、シガー2345グラム、コスメティック製品1640点、薬品9310粒及び269件、酒類約17リットル、中古スマートフォン81台、カメラ・レンズ17点、腕時計11点、電動自転車4台、食材類約480キログラムとのこと。

 いずれも無申告で持ち込みを企図し、税関検査場で調査対象となり、検査で物品の発見に至ったが、輸出入に必要な書類を提示できなかったもの。税関検査場通過時の動作が不自然だったり、調査対象ランダムチェックシステムで高リスクと判断された人物を呼び止めて詳細検査をしたところ密輸品の中古スマートフォンをラップで身体に巻きつけていたことが発覚したり、リスク管理システムによる警戒アラートにより調査対象とした越境自家用車のトランクなどに大量の薬品や食材を隠すといった偽装工作が認められた事案もあったとした。

身体にラップで巻き付けて中古スマートフォンの密輸を図った事例(写真:澳門海關)

 115件の密輸事案に関与した115人はいずれもマカオあるいは中国本土の居民(18〜74歳)で、税関では全員を対外貿易法違反=最大10万パタカ(約185万円)の罰金=で起訴済みとした。

 年初のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の種別では中古スマートフォン、中古バッテリー、冷凍肉、コスメ・スキンケア用品などが目立つ。

 税関では、今後も継続して水際における警戒を強化して臨むとした上、市民に対して物品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を得て違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に関与することがないよう累次の呼びかけを行った。

密輸に使われた自家用車内に隠されていた冷凍肉(写真:澳門海關)

関連記事

最近の記事

  1.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  2.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  3.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  4.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  5.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun