マカオ、模擬紙幣を使った両替詐欺が3件相次ぎ発生…中国人の男女3人逮捕

 マカオ司法警察局は11月13日、同月9日と11日に「練功券」と呼ばれる銀行員のトレーニング用の香港ドル模擬紙幣が使われた両替詐欺が3件相次いで発生し、中国本土からマカオ入りしていた中国人の男女3人を逮捕したと発表。

 同局によれば、被害者は各3人で、それぞれ人民元から香港ドルへ両替するためSNSのチャットアプリを通じて相手と連絡を取り、統合型リゾート(IR)が集積するコタイ地区にあるホテルロビーで面会して取引を行った際、被害者が相手方指定の銀行口座に人民元を送金した後、手渡された現金が練功券であることに気づき、相手を取り押さえ、警察へ通報したものという。被害額は1人あたり7万5840〜18万9600人民元(日本円換算:約158万〜394万円)、3件合計で45万4540人民元(約945万円)に上るとのこと。

模擬紙幣を使った両替詐欺事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

 同局の調べに対し、被疑者全員が犯行を認めた上、他人から成功報酬を提示されるかたちで雇われ、指示に従って練功券をマカオへ持ち込み両替を行ったなどと供述。警察は3人のうち2人が同一犯罪組織の構成員だったとして相当巨額詐欺罪及び組織犯罪、残る1人を相当巨額詐欺罪で検察院送致済みとした。

 練功券は通貨としての価値がなく、一般に流通しているものではない。これまでもマカオではこれを用いた詐欺事件がしばしば発生していたが、前月下旬以降からは頻発している状況。

模擬紙幣を使った両替詐欺事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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