マカオ司法警察局と香港銀行業界がクレカ詐欺、マネロン、暗号通貨リスク対策ワークショップ合同開催

 マカオ司法警察は11月21日、同月17日午後にマカオ司法警察学校で香港の銀行業界とクレジットカード詐欺、マネーロンダリング(資金洗浄)、暗号通貨リスク対策ワークショップを合同開催したと発表。

 同局によれば、近年ネットワーク詐欺事案が多発し、非合法勢力による電話やネットワークを利用した詐欺やクレジットカード犯罪を行い、また暗号通貨を含むさまざまな金融プラットフォーム間で不正所得の移動や洗浄がなされ、市民や金融業界の合法権益を脅かす中、同局でも犯罪抑止と取り締まりを強化するほか、ネットワーク詐欺やマネーロンダリングといった犯罪への意識と対処能力向上のため、警察官に対する専門的なトレーニングを行っているという。

ワークショップの司会を務めたマカオ司法警察局の蘇兆強副局長=2023年11月17日(写真:マカオ司法警察局)

 今回のワークショップには、マカオ司法警察局の犯罪捜査部門に所属する警察官約70人、香港の銀行業界から約20人が参加し、マスターカードによる「クレジットカード詐欺の趨勢と暗号通貨のリスク」、ペイパルによる「決済手段の発展」、銀聯インターナショナルによる「銀行におけるアンチマネーロンダリングの課題とリスク防止」、HSBCによる「銀行における詐欺対策の課題とリスク防止」などの講演を通じ、講演者と聴講者が実務中に遭遇する各種課題について突っ込んだ交流が行われとのこと。

 司会を務めた同局の蘇兆強副局長は閉会の挨拶の中で、香港銀行業界の事案の早期発見、疑わしい取引の遮断、犯罪資金の追跡などへの多大な貢献を讃え、今後も緊密なコミュニケーションと協力関係を継続し、手を携えて犯罪抑止と撲滅に努め、両地域の金融秩序の安定維持と市民の財産の保護に努めていくと総括した。

マカオ司法警察局と香港銀行業界が合同開催したクレカ詐欺、マネロン、暗号通貨リスク対策ワークショップの様子=2023年11月17日(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は9月5日、マカオで無資格にも関わらず薬剤の注射による美容医療行為に従事したとし…
  2.  マカオ政府統計・センサス局は9月6日、今年(2024年)5〜7月期の住宅価格指数を公表。 …
  3.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  4.  マカオの多くのカジノ施設が航空会社のマイレージ制度と似た会員プログラムを提供しており、入会するこ…
  5.  マカオ司法警察局は9月5日、マカオの高齢者を狙った特殊詐欺(電話詐欺)事案に関与したとして20代…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年9月号
(vol.135)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun