マカオ、11月のカジノ売上は約2951億円…1〜11月累計約3兆円、コロナ前同時期の約61%

 マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は12月1日、今年(2023年)11月の月次カジノ売上(粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR)統計を公表。

 今年11月のカジノ売上は前年同月から435.0%増の160.43億パタカ(日本円換算:約2951億円)で、対前月では17.7%減。前月は国慶節ホリデーのある繁忙期にあたるため、対前月でのマイナスは正常。

 11月の営業日は30日間で、前月との比較で1日短い。11月の1営業日あたりの平均売上は前月を0.94億パタカ(約17.3億円)下回る5.35億パタカ(約98.4億円)だった。

 今年1〜11月累計のカジノ売上は前年同時期から324.9%増の1644.92億パタカ(約3兆0253億円)。変動率は前月時点から9.3ポイント拡大。ただし、コロナ前の2019年同時期からは39.0%減となるが、今年に入って以降は乖離幅が縮小傾向にある。11月単月では同29.9%減。

 なお、今年のカジノ売上は4月終了時点ですでに前年通期の実績を上回っており、10月終了時点で政府が財政予算で設定した年間カジノ売上の1300億パタカ(約2兆3909億円)も達成済み。今後、年末までにコロナ前との比較でどの程度まで回復するかが注目される。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の夜景(資料)=2020年7月本紙撮影

【資料1】2023年のマカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:115.80億パタカ=約2130億円(82.5%減)
・2月:103.24億パタカ=約1899億円(33.1%増)
・3月:127.38億パタカ=約2343億円(246.9%増)
・4月:147.22億パタカ=約2708億円(449.9%増)
・5月:155.65億パタカ=約2863億円(365.9%増)
・6月:152.07億パタカ=約2797億円(513.9%増)
・7月:166.62億パタカ=約3065億円(4082.9%増)
・8月:172.13億パタカ=約3166億円(686.4%増)
・9月:149.37億パタカ=約2747億円(404.2%増)
・10月:195.01億パタカ=約3587億円(400.2%増)
・11月:160.43億パタカ=約2951億円(435.0%増)
>1〜11月累計:1644.92億パタカ=約3兆0253億円(324.9%増)

【資料2】2013年〜2022年のマカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億パタカ=約6兆6355億円(18.6%増)*ピーク時
・2014年:3515.21億パタカ=約6兆4657億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億パタカ=約4兆2460億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億パタカ=約4兆1056億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億パタカ=約4兆8880億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億パタカ=約5兆5705億円(14.0%増)
・2019年:2924.55億パタカ=約5兆3794億円(3.4%減)
・2020年:604.41億パタカ=約1兆1117億円(79.3%減)
・2021年:868.63億パタカ=約1兆5978億円(43.7%増)
・2022年:421.98億パタカ=約7762億円(51.4%減)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は9月5日、マカオで無資格にも関わらず薬剤の注射による美容医療行為に従事したとし…
  2.  マカオ政府統計・センサス局は9月6日、今年(2024年)5〜7月期の住宅価格指数を公表。 …
  3.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  4.  マカオの多くのカジノ施設が航空会社のマイレージ制度と似た会員プログラムを提供しており、入会するこ…
  5.  マカオ司法警察局は9月5日、マカオの高齢者を狙った特殊詐欺(電話詐欺)事案に関与したとして20代…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年9月号
(vol.135)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun