アフリカと南米から空路マカオ入りの男2人が体内にコカイン入りカプセル隠し密輸図る
- 2023/12/5 8:25
- 社会・政治
マカオでは、今年(2023年)10月以降、アフリカなどからの経由便を利用して空路マカオに到着した外国人が体内やぬいぐるみの中にコカインを隠して密輸を図るケースが相次いで摘発されている。
マカオ司法警察局が国際麻薬密売グループによる空路を利用した密輸情報をキャッチし、マカオ国際空港へ向かう航空便の搭乗客に対するチェックを強化して臨んでいるためだ。
マカオ司法警察局は12月4日、前月29日と30日にかけて、コカイン入りのカプセルを体内に隠して密輸を図ったとして東アフリカ・ウガンダ人の男(35)と南米・スリナム人の男(40)を不法麻酔・向精神薬販売罪で逮捕、検察院送致したと発表。
11月29日午後2時頃、同局がマレーシアからマカオ国際空港へ到着したウガンダ人の男を対象にボディスキャナーによるX線検査を実施したところ、体内にカプセル状の異物を隠していることがわかり、医療機関へ搬送。結果、体内からカプセル100粒を排出し、中には約1300グラム、末端価格にして約443万パタカ(日本円換算:約8097万円)相当のコカインが入っていた。男は警察の調べに対し、報酬目当てで指示を受けてウガンダからエチオピアへ飛び、そこでカプセル100粒を飲み込み、マレーシアを経由してマカオへ向かったが、カプセルの中身が薬物とは知らなかったと供述したという。
続いて同月30日午後6時頃、フィリピン・マニラからマカオ国際空港へ到着したスリナム人の男に対する調査を行ったところ、パンツの中から16粒のカプセルが見つかり、また搬送先の医療機関で体内からカプセル84粒を排出し、中には約1190グラム、末端価格約392万パタカ(約7165万円)相当のコカインが入っていた。男は、報酬目当てで指示を受け、故郷でカプセルを飲み込んだ後、北米、欧州、中東からフィリピン・マニラを経てマカオへ向かったが、経由地のマニラで誤って一部を排出し、パンツの中に隠してマカオへ飛んだなどと説明したとのこと。
同局では、今回見つかったコカインについて、10月以降の他の案件と同様に最終輸送先はマカオではないとの見方を示し、犯罪組織がマカオを中継地点として利用している可能性も排除できず、コカインの最終流通先や関係する人物の追跡など捜査を継続するとした。