マカオでワインに偽装した液状コカインの密輸事案摘発…米国から台湾経由、今月2件目

 マカオ司法警察局は12月9日、同月7日夜にマカオ国際空港で越境麻薬密売事案1件を摘発し、台湾出身の自称運転手の男(40)を麻薬密売の罪で逮捕、検察院送致したと発表。

 同局によれば、香港警察当局との情報交流を通じ、マカオへ向かうフライト及び搭乗客について調査を進める中で、不審な台湾出身の男1人をマークするに至り、この男が7日夜にマカオ国際空港へ到着した際に身柄を拘束した上、男が携行していたスーツケースの中身を検査したところ、1.5リットルのワインに偽装した液状コカインの入ったボトル8本を発見、押収。押収した液状コカインは乾燥させた後に4キログラム分の固形コカインになり、末端価格は1320万パタカ(約2.3億円)に上るとした。

 男は警察の調べに対し、台湾の友人を介して紹介された見知らぬ男から報酬と旅費を渡され、11月28日に台湾から米国へ飛び、当地のホテルで”ワイン”を受け取った後、台湾経由でマカオへ向かい、マカオ入境に成功した場合、上役から次の指示があるとされていたなどと供述したとのこと。

 マカオでは、香港警察当局との連携により同月頭にも同様の事案が摘発され、マカオで台湾出身の男女、香港でマレーシア出身の男が逮捕されたばかり。マカオ司法警察局では、コカインの出どころ及び行方、別に関与した人物、さらには先の事案との関係性の有無などについて引き続き捜査を進めるとした。

ワインに偽装した液状コカイン密輸事案の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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