体内に大量のコカイン隠してマカオへ密輸図ったペルー人親子逮捕…欧州とアジア各地経由して到着

 最近マカオでは主に南米やアフリカなどから経由便を利用して空路マカオに到着した外国人による粉末や液状のコカイン密輸事案が頻繁に摘発されている。中でも、体内に隠す手口が目立つ状況。

 マカオ司法警察局では、国際麻薬密売グループによる空路を利用した密輸の取り締まり体制を維持し、マカオ国際空港へ向かう航空便の搭乗客に対するチェックを強化して臨む中、このほどコカインを体内に隠して密輸を図ったとしてペルー人の男女2人(母と息子)を麻薬密売容疑で逮捕、検察院送致したと発表。

 同局によれば、12月11日夜、海外からマカオ国際空港へ向かうフライトの搭乗客に対するランダムチェックを実施した際、フィリピン・マニラから到着した男女に不審な点が見つかったことから、マカオ国際空港到着後に身柄を拘束。ボディスキャナーを使った検査を実施したところ、体内に大量の異物が確認されため、医療機関へ搬送したとのこと。

 その後、2人は搬送先の医療機関で体内から液体の入ったコンドーム54点、比較的大きなカプセル上の物体1点を排出。同局の技術部門による緊急検査で、内容物がいずれもコカインであることが判明し、その重量は計1945.85グラム、末端価格にして約538万パタカ(日本円換算:約9460万円)相当に上るとした。

 同局の調べに対し、母親は借金返済のため麻薬密売グループの指示を受けて運んだと犯行を認め、12月8日にペルーで息子とともに体内にコカインを隠し、空路スペイン、香港、マニラを経由してマカオに入った後、上からの指示を待つ話になっていたなどとし、息子は母親の借金返済を助けるためにやったと供述。なお、旅費を除く報酬の存在については2人とも否定したという。

 同局では、これまでのケースと同様、マカオが中継地として使われたものとみて、コカインの出どころと行き先、他の関係する人物の追跡など捜査を継続するとした。

ペルー人親子によるコカイン密輸事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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