マカオ、2023年11月のインバウンド旅客数は約258万人…コロナ前2019年同月の約89%

 マカオ政府統計調査局は12月21日、今年(2023年)11月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。

 今年11月単月のインバウンド旅客数は前年同月から604.9%増、前月から6.3%減となる258万3597人(延べ、以下同)だった。

 今年11月のインバウンド旅客の内訳は、日帰り旅客が前年同月から697.0%増の135万6802人、宿泊を伴う旅客が525.0%増の122万6795人。平均滞在時間は0.7日短い1.2日で、内訳は宿泊を伴う旅客が1.3日減の2.2日、日帰り旅客が0.1日増の0.2日。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、前年同月比452.9%増の177万0861人、全体に占める割合は68.5%。このうち個人旅客が648.6%増の87万5036人。中国本土に次いで多かったのは香港からの旅客で、1347.7%増の55万8249人。その他については、多い方から順に台湾の5万5144人、フィリピンの3万9857人、韓国の3万0159人、マレーシアの1万6504人、シンガポールの1万5421人の順で、日本は11番目ながら前月から3795人増の1万1564人に。

 11月のインバウンド旅客が対前年で大幅増となった要因については、昨年12月から事実上のゼロコロナ政策への転換が進み、今年1月8日に水際措置が大幅緩和されたことが大きい。今年11月は大型スポーツ催事のマカオグランプリが2週末連続開催されたほか、月の後半にかけてマカオフードフェスティバル(屋台村イベント)など多くのイベントやコンサート等が開催され、人流増に貢献したとされる。対前月のマイナス要因は、前月初旬に年間最大の書き入れ時のひとつにあたる国慶節ホリデーがあったためとみられる。

 今年1〜11月累計のインバウンド旅客数は前年同期比375.8%増の2526万9073人。内訳は、宿泊を伴う旅客が466.4%増の1276万9200人、日帰り旅客が309.0%増の1249万9873人。平均滞在時間は0.2日短い1.3日で、内訳は宿泊を伴う旅客が1.0日減の2.3日、日帰り旅客が0.2日増の0.3日。

 なお、昨年通期のインバウンド旅客数は対前年26.0%減の570万0339人で、新型コロナの影響が生じて以降の最少だった。今年に入って以降、インバウンド旅客は急回復しており、4月終了時点で昨年通期を超過。また、そこからわずか1ヶ月の5月終了時点で昨年の2倍に達し、さらに6月終了時点で1千万人の大台を突破。2千万人突破までは4ヶ月かからず、回復の勢いが続いていることがうかがえる。参考までに今年1〜11月累計のインバウンド旅客数はコロナ前2019年同時期(3632万2775人)の69.6%に相当。11月単月(291万0118人)では同88.8%。年内残すところ12月のみとなったが、コロナ前との比較でどの程度まで回復するかが注目される。

大勢の観衆で賑わった第70回マカオグランプリの会場(資料)=2023年11月12日、本紙撮影

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