マカオへ泳いで密入境した中国人の男逮捕…違法両替従事が目的

 マカオ治安警察局は1月3日、密入境者の男1人とこの男を匿っていた別の男1人の2人を逮捕したと発表。いずれも20代の中国人(中国本土居民)とのこと。

 同局によれば、同月1日午前5時頃に澳門海關(マカオ税関)からコロアン島の南西に位置する郷村馬路近くの海辺から1人の男が密入境したとの通報を受け、警察官を現場に急行させたところ、密入境者の姿はなかったが、密航者のものとみられる遊泳具と衣服を発見。その後、公共エリアの監視システムなどを活用して捜査を進めた結果、コロアン島の十月初五馬路からタクシーに乗って移動し、コタイ地区にあるホテルの客室に入っていたことを突き止め、同日午前7時頃にこの客室内で密航者の発見、逮捕に成功し、客室の中にいた別の男1人についても密航者を匿った疑いで逮捕したという。

 密航者の男は同局の調べに対し、昨年(2023年)10月にマカオでの窃盗罪により入境禁止処分を受け、今回は違法両替に従事することを目的に泳いでマカオへ密入境する計画だったとした上、上陸後すぐにスマートフォンのSNSアプリで現地にいる男(同時に逮捕された男)と連絡を取り、相手に金銭を支払って客室で休憩していたなどと供述したとのこと。同局では、上述の2人について検察院送致済みとした。

 不法上陸地点とされるコロアン島の南西部の対岸は広東省珠海市の横琴島で、陸地間の距離は最も近いところで200メートル程度。中国本土からマカオへの密入境はしばしば発生しており、その多くがボートなどを利用したものとされるが、遊泳方式の例も少なからず存在する。

警察が公開した証拠品(写真:マカオ治安警察局)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  2.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  3.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  5.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun