マカオ航空が東南アジア路線拡充…旅客ソースのダイバーシティ化に期待

 アジアを代表する観光都市のひとつとして知られるマカオ。コロナ禍で長期にわたりツーリズム市場が低迷を余儀なくされたが、アフターコロナでインバウンド旅客数は回復傾向を維持している。

 昨年(2023年)のマカオのインバウンド旅客数は約2823万人で、コロナ前2019年の約7割まで回復。ただし、旅客ソース別では中国本土及び香港がけん引するかたちとなっており、国際(外国)旅客の戻りは遅れている状況。マカオ政府は国際旅客誘致による旅客ソースのダイバーシティ化を目標として掲げている。

 マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)は、昨年のシンガポール線、ジャカルタ(インドネシア)線に続き、1月10日にクアラルンプール(マレーシア)線に新規就航した。

マカオ国際空港で行われたマカオ航空クアラルンプール線初便到着客の歓迎セレモニー(写真:MGTO)

 10日夜、マカオ航空のクアラルンプールからの初便となったNX921便がマカオ国際空港に到着した際、到着口でマカオ政府旅遊局(MGTO)による歓迎セレモニーが行われ、マカオ観光大使キャラクター「麥麥(マクマク)」らが到着客を出迎えた。マレーシアの観光及びメディア業界の代表者らも初便でマカオ入りし、4日間にわたってマカオを視察するという。

 MGTOでは、今回のマカオ航空クアラルンプール線の就航により、マカオと東南アジアの直行便が拡充することで、旅客ソースのダイバーシティ化につながるとの期待を示した。また、目下マレーシアはマカオの十大旅客ソースに入っており(8位)、今回のマカオ航空の週4便を加えて、他社を含む直行便の数が週17便まで増え、今後の増便も予定されている状況の中、高い潜在力のある国際旅客ソース市場として積極的にプロモーションを展開し、東南アジア旅客ソース市場の開拓を図る考えとのこと。

マレーシアからの到着客と記念撮影に臨むマカオ観光大使キャラクター「麥麥」(写真:MGTO)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は9月5日、マカオで無資格にも関わらず薬剤の注射による美容医療行為に従事したとし…
  2.  マカオ政府統計・センサス局は9月6日、今年(2024年)5〜7月期の住宅価格指数を公表。 …
  3.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  4.  マカオの多くのカジノ施設が航空会社のマイレージ制度と似た会員プログラムを提供しており、入会するこ…
  5.  マカオ司法警察局は9月5日、マカオの高齢者を狙った特殊詐欺(電話詐欺)事案に関与したとして20代…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年9月号
(vol.135)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun