マカオ司法警察局がカジノ内外で取り締まり実施…違法両替従事者多数発見

 マカオ警察総局の指揮下、各種犯罪に対する抑止と取り締まりによる社会治安を目的とした「冬の防犯運動2024」が展開される中、マカオ司法警察局でも域内各所の重点場所及び犯罪多発地点における対応を進めているという。

 マカオ司法警察局は1月30日、同運動の一環として、同月29日午後1時から午後10時かけて、刑事捜査員25人を動員してマカオ半島の中区、外港、南灣湖埋立地区及びコタイ地区一帯のカジノ施設及びその周辺で違法行為の取り締まりを目的としたパトロールを実施したと発表。

 パトロール期間中、136人(男92人、女44人)が調査対象となり、このうち14人(中国本土居民11人、マカオ居民(男8人、女2人)について違法両替従事(いわゆる「換銭党」)の疑いがあるとして身柄を拘束、警察署へ移送したとのこと。その後の身元確認及び調査を経て、14人中の10人を旅客の立場にふさわしくない活動に従事したとして治安警察局の出入境管理部門に身柄を引き渡し済みとした。

 同局では、上位部門と協調しながらパトロールの実施等を継続し、マカオの社会治安と居民の安全維持に努めるとしている。

マカオ司法警察局によるカジノ施設内でのパトロールの様子=2024年1月29日(写真:マカオ司法警察局)

 マカオのカジノでプレイする際には主に香港ドルが用いられることから、中国本土から人民元を持ち込む旅客にとって香港ドルとの両替が必要となるケースがある。

 かねてよりマカオのカジノ施設内外においては、換銭党が暗躍し、これにまつわる各種犯罪も頻発していることから、警察当局が換銭党を社会及びカジノにおける治安悪化の元凶と位置付け、度々大規模掃討作戦を展開するなど、取り締まりを強化して臨むほか、インバウンド旅客に対して詐欺被害を避けるため正規ルートでの両替を行うよう呼びかけもなされている。

マカオ司法警察局によるカジノ施設内でのパトロールの様子=2024年1月29日(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  3.  マカオ政府統計調査局は11月20日、今年(2024年)1〜9月の小売業販売額調査結果を公表。 …
  4.  マカオ政府統計・センサス局は11月20日、今年第3四半期(2024年7〜9月)の金融業人材需給及…
  5.  マカオ政府公共建設局(DSOP)の発表によれば、コタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun