マカオ、春節GWのインバウンド市場が顕著な回復…中国本土からの単日平均旅客数はコロナ前上回る

 中国本土で大型連休となる旧正月の春節ゴールデンウィーク(GW)はインバウンド旅客のうち7割を中国本土旅客が占めるマカオにとって年に複数ある多客期のひとつに数えられ、今年(2024年)は2月10日〜17日の8日間だった。

 マカオ政府旅遊局(MGTO)は2月18日、今年の春節GWのレビューを発表。

 初歩統計資料による8日間の総インバウンド旅客数は135.8万人(延べ、以下同)、このうち中国本土からの旅客が全体の76.2%を占める103.5万人で、単日平均は前年同時期から243.0%増となる12.9万人超に上った。第二の旅客ソースにあたる香港からの旅客数は25.3万人、単日平均は34.6%増の3.2万人近く。中国本土・香港・台湾を除いた国際旅客についても168.8%増の6600人超に上った。

春節ゴールデンウィークに大勢の旅客で賑わったマカオの世界遺産・セナド広場周辺の様子(写真:MGTO)

 8日間の単日平均インバウンド旅客数は16万9725人で、コロナ前2019年同時期の17万1702人とほぼ同水準まで回復。前年同時期との比較では163.8%増。8日間のうち、いわゆる三が日にあたる2月10〜12日かけてインバウンド旅客が増加し、12日には2023年以来最多、統計史上でも2番目となる21万7541人を記録した。

 なお、中国本土からの単日平均インバウンド旅客数(12.9万人)については、2019年同時期を上回る101.3%、香港及び国際旅客についてはそれぞれ97.8%、78.5%となり、同局では、マカオのインバウンド旅客の回復が順調に進んでいることを反映した結果との見方をした。

 このほか、同局が業界から提供を受けた資料によれば、8日間のマカオのホテル平均客室稼働率は95.2%で、前年同時期から10ポイント近く上昇。最高は2月13日に記録した97.9%だったとのこと。

 期間中の平均ホテル客室価格は1922パタカ(日本円換算:約3.6万円)で、前年同時期から23.4%上昇したという。

春節ゴールデンウィークに大勢の旅客で賑わったマカオの世界遺産・媽閣廟周辺の様子(写真:MGTO)

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