中国本土からマカオへの密航事案摘発…越境犯罪組織関与、違法両替従事目的
- 2024/4/15 10:49
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は4月13日、マカオ司法警察局と合同で同月11日に越境犯罪組織の関与による密航事案1件を摘発したと発表。
犯罪組織が同月11日に水路を使った中国本土からマカオへの密航計画を立て、上陸予定地点はコロアン島のハクサ地区沿岸とする情報を司法警察局がキャッチし、税関とともに配備を進めたとのこと。
12日未明、配備中の司法警察局員がハクサ地区の黒爪角付近の会場で上陸準備中とみられるモーターボート1隻が存在するのを発見。すぐに税関と合同で捕捉に向かうも、モーターボートが高速かつ危険な航行で逃走を図る途中で転覆。乗っていた多くの人物が海に投げ出されたため、税関が救援活動を行い、乗っていた中国本土居民12人全員の救助に成功。12人(男11人、女1人)のうち男2人(29歳漁業と38歳船員)が手配側の犯罪組織メンバー、10人(34〜63歳)が密航者で、密航者のうち女1人は重体という。
その後の調べで、犯罪組織は密航者1人あたり3万〜4万人民元(日本円換算:約64万〜85万円)を受け取って密航を手配していたといい、犯罪組織メンバーの2人は犯行を認めた上、上の指示に従って密航者をマカオへ運ぶ役割を担い、報酬はそれぞれ5000人民元(約11万円)だったなどと供述。密航者の男9人については、マカオで違法両替に従事するため密航を企図したと説明したとのこと。
司法警察局では、犯罪組織メンバーの2人を組織犯罪、密航ほう助、危険運転の罪で検察員送致する方針。
なお、密航者の男女10人はマカオで高利貸しや違法両替に従事したとして追放及び一定期間の入境禁止処分を受けており、その期間中だったという。
このところマカオでは入境禁止処分を受けた人物が絡む密航事案がしばしば摘発されている。